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『こんなの絶対おかしいよ』三船栞子加入の感想

2020年8月3日、「ラブライブ!」の(一応)三代目の主役グループである虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に新たなメンバーが加わりました。

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その名も三船栞子です。

 

彼女はスクスタ発となるメンバーで、ストーリー8章から登場しており、17章で正式加入となりました。saint snowのようにライバルとの共闘という形ではなく、文字通り追加メンバーという形になります。しかし、正直自分は正直彼女を手放しで受け入れることが難しく思います。また、三船栞子というキャラのことも、正直に言うと嫌いです。その理由を今回は列挙していきます。そして、ここで今の自分の気持ちを整理したいと思います。

 

目次

 

1.既存メンバーを蔑ろにしてまでやりますか?

スクスタのストーリーは虹ヶ咲のメンバーと彼女達をサポートするあなたちゃんが主役となって話が進みます。つまり、実質スクスタが虹ヶ咲にとっての本編なのです。しかし、その虹ヶ咲のメンバーも、メインストーリーではあなたちゃん、歩夢、かすみ、せつ菜を除くエマ、しずく、愛、彼方、果林、璃奈の6人は見せ場が希薄でした。その調子でリリース当初のストックである7章まで行き、8章で栞子が登場してからその傾向はさらに強まりました。実質8、9章から17章までの話は、栞子が同好会に加わるまでの話であったといえます。キズナエピソードがあるからいいだろという意見もあるでしょうが、キズナレベルを上げることを必要とするそれよりもメインストーリーの方を多くの人が見る可能性の方が大きいと思いますし、だからこそそのメインで主役メンバーの描写が希薄なのは大いに問題があると思います。それに、栞子がプレイアブルになる以上、彼女にもキズナエピソードが追加されることになります。μ'sやAqoursについては、言わば海賊戦隊ゴーカイジャー仮面ライダージオウに出てくるレジェンドキャスト枠のようなものだと捉えて割り切ってはいましたが、その扱いも5、6章を除けば中途半端だったように思います。

 

自分は別に、9人(+1人)の中に新たなメンバーを加えることそのものに文句があるわけでも、9人の形を崩すことに文句があるわけでもありません。事実、「ラブライブ!サンシャイン!!」の劇場版でsaint snowの元メンバー・理亞が浦女に転校しAqoursに入るかもしれないといった話が上がったとき、最終的にはそうはならなかったものの『なるほどそうくるのか』と思ったことがありました。しかし、ただでさえ見せ場の乏しい既存メンバーが多くいたり、その関係性の描写が希薄だったりする中で、新キャラの為に尺を多く使うのはいかがなものかと思います。加えて、虹ヶ咲のメンバーはスクスタ内では虹ヶ咲2ndアルバムやユニット曲もMVが付いていないというのに、栞子の追加とモデリング実装にリソースを割くというのもどうなのかなと思いました。

 

それから、栞子参戦は虹ヶ咲始動の頃から既定路線であったらしく、それを裏付けるようにPDP(虹ヶ咲・スクスタの初期名称)発足当時のビジュアルに『and more…』なる表記がありましたが、声優さんの生放送や「にじよん」、その他の媒体では普通に9人で展開されていたために虹ヶ咲は9人(+あなたちゃん)でずっとやっていくものだと錯覚させられてしまったように思います。先程は9人の形を崩すことに反対しているわけではないと書きましたが、歩夢、かすみ、しずく、果林、愛、彼方、せつ菜、エマ、璃奈からなる9人をかけがえの無いものとして特別視してはいたと思います。ユニットだって9人で人数分けて今の形になりました。しかも、ブレードの色だって9色だったのに… おそらくこれはスクスタのリリースが遅れたことが原因であると思われます。

それと、スクスタのライターさんが『これからも色々な子が活躍する』と呟いていましたが、栞子以外にもキャラを追加していくつもりなのでしょうか。もしそうだとしたら、今度は何かしらのアナウンスが欲しいと思います。正直スクスタを続けるモチベーションは低いです。それでも、栞子のときもアナウンスが欲しかったと思います。

(つまりはそういうことですよね。でもやり方がよくないかな。)

 

2.せつ菜推しとして複雑過ぎます

栞子と言えば、優木せつ菜から生徒会長の座を奪ったことも挙げられます。そのときせつ菜には、『生徒会長とスクールアイドルの両立は難しい。あなたはどちらも中途半端だ。』という旨の発言をしていました。しかし、栞子がスクールアイドルになるということは、普通に生徒会長とスクールアイドルを両立するということになります。そうなると、相対的にせつ菜の株が下がってしまうとも捉えられます。せつ菜が生徒会長をやっていたのは趣味活動を禁じている親の目を盗んでスクールアイドルをやる時間を取るためでした。しかし、彼女本人はその生徒会長の仕事も好きでやっており、先生からの評判も良かったと劇中で触れられていました。ただしせつ菜自身も、生徒会選挙でまるで公開処刑のような方法で負けて以来は本筋で名誉挽回できるような展開も特になく、栞子と同好会で何かがある度に栞子を持ち上げる発言を繰り返しており、まるで良いところがありません。これが現実の人間なら、せつ菜は栞子にコンプレックスを抱いてもおかしくはないでしょう。もしも、『生徒会長としては負けちゃったけど、その分スクールアイドルとしては精進していった』という描写がなされればまだ良かったのですが、それすらありません。加えて、選挙戦の後日談であるキズナエピソードではせつ菜の根幹に関わる毒親との確執が描かれましたが、肝心の毒親本人は登場せず、確執の解消自体もとてもあっさりとしたものであったため、せつ菜の掘り下げとしては描写が甘すぎると思いました。

そのような状況で栞子がスクールアイドルになる、同好会に仲間入りすることはあまり面白くないです。

最初の頃に私情でスクールアイドル同好会を廃部にしようとしていたことを考えても『今更どの面下げて』と思いますし、せつ菜に謎のリコール制度を使って再選挙を行い、その上全校生徒の前でせつ菜の弱みを晒して勝ち逃げしたことはストーリー展開としても雑ですし、普通に面白くないですね。その上自分自身は平然と生徒会長とスクールアイドルを両立というのは明らかにせつ菜の株が下がることは明白です。せつ菜推しとしては純粋に悲しい限りです。

そんなせつ菜が栞子を持ち上げる発言を繰り返していることについては、本人が納得している(ように描かれている)とはいえ自分がせつ菜推しであることを抜きにしても気の毒に映ります。

思えばせつ菜の生徒会長設定も、初めから栞子の踏み台になるためのものでしかなかったように思います。せめてアニメ版では幸せになってほしいと思います。

 

3.運営の体制について

 

①ちゃんと足並み揃ってる?

栞子が虹ヶ咲に加入するとわかったその日、虹ヶ咲アニメのキャラクターデザイン担当の横田拓己氏が栞子加入に驚いているかのようなツイートをされていました。栞子はアニメには登場しないということでしょうかそれとも、仲間になることはわかっていても正式加入するとは思っていなかったのでしょうか。ちなみに該当ツイートはご本人によって消されています。

アニメにおいて重役スタッフの1人であるキャラクターデザイン担当がこの様な発言をするということは、監督や脚本家も今回の件の情報は入ってきていないということでしょうか。それから、スクスタのシナリオにも目を通していないのでしょうか。正直自分としては、アニメに栞子が出ようが出まいがどちらでも良いですし(むしろ出て欲しくない)、そもそもアニメ自体スクスタとは違う話をやるそうなのでゲームのシナリオは気にしなくても良さそうな気はしますが、流石に情報共有がなされているか怪しいと思われる場面があったのはどうなのかなと思います。展開を知っているか知らないか以前にそもそもスクスタの話作りに参加していないがために出た反応であるとも受け取れますが、実際にアニメでキャラメイクなどをやるぞとなった時に困らないか少し心配であります。

 

②結局スクスタの延期が悪い

あとは、1.で述べたようにスクスタのリリースが遅れたため、栞子が新しく9人(+1人)の中に加入する上で賛否が分かれる土壌が出来上がってしまったと思います。おそらくスクスタが予定通りリリースされていれば、また、事前に何か告知があれば割とすんなり受け入れることもできたでしょう。とはいえ、同じく1.で触れたようなスクスタの他キャラを蔑ろにしてまで栞子の描写を優先するストーリー構成では、予定通りリリースされたとしても自分のようにすんなりと受け入れることができない人はいずれにせよ現れたと思います。

 

③こんなの疑いたくないけど

それと、栞子の担当声優である小泉氏が所属しているアミューズですが、最近は「ラブライブ!」の中で大きな権限でも持っているのでしょうか。一応調べてみたところ、「ラブライブ!」の看板グループのマネージメントはやっているそうですね。

Aqours国木田花丸役の高槻氏や虹ヶ咲の桜坂しずく役の前田氏はアミューズ所属です。それ以外でも思い返せば、saint snowの2人もアミューズ、今回の栞子の声優もアミューズ、そして、次期シリーズ「スーパースター」の一般公募オーディションで受かった人が所属する先もアミューズ………

 

別に中の人を悪くいうつもりはありません。

 

スクスタのストーリーにおける異常なまでの栞子押しも、アミューズのオーダーなのでしょうか。ここは陰謀論の域を出ませんが、そう疑う人が多少現れるのも仕方がないと思います。関係はないと思いますが、アミューズ声優が1人もいないμ'sの10周年を「ラブライブ!」公式アカウントが祝わず、その一方でAqours5周年のツイートばかりしていたのも、何かあるのでしょうか。そこも流石に陰謀論の域を出ませんが、特に変なことはないことを祈ります。ちなみに「ラブライブ!」シリーズの母体の一つであった電撃g'sマガジンさんの公式アカウントではμ's結成10周年を祝っていました。

ここ最近の公式がμ'sをあまり前面に出さない理由は、現役であるAqoursや虹ヶ咲、後発の「スーパースター」と違い、μ's声優の平均年齢がいい歳であるため彼女達の体力的に「ラブライブ!」の売りの一つであるリアルライブ等の新たな販促に繋げにくいからという事情があるのかなと思います。しかし、「ラブライブ!」の初代であるはずのグループであるμ'sの結成10周年くらいは、公式アカウントで祝ってあげても良かったのではないかと思えてなりません。

 

④余談:そもそも最初からグズグズだったかもしれない件

栞子とは関係のない話ですが、虹ヶ咲の運営といえばちょぼらうにょぽみ氏(以下ちょぼ氏)のファミ通appの4コマ漫画のことも一時期物議を醸していたことがありました。ちょぼ氏の4コマは、虹ヶ咲が発足したばかりの頃から連載されていました。

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画像の通り、とにかく歩夢のキャラ崩壊が激しいです。この漫画の内容が叩かれていたときにちょぼ氏本人が『キャラ崩壊は運営から指示されていて仕方なくやっていた。』とツイートされていました。ちなみに該当ツイートはご本人によって消されています。単に運営がいい加減だったのか、それともちょぼ氏の代表作である「あいまいみー」のような作風を敢えて運営が求めていたのかはわかりませんが、ちょぼ氏本人はキャラ崩壊に反対だったそうです。

ちょぼ氏の4コマは今でこそ歩夢のコール&レスポンスにネタが使われたり、『無敵級*ビリーバー』のMVに大蛇のサスケや火星人のぬいぐるみなどの小ネタが拾われたり、サスケが公式グッズ化したりするなどの待遇を受けていますが、運営がクリエイターに自分のところのキャラクターのキャラ崩壊を推奨するのはいかがなものかと思います。そのちょぼ氏の漫画も、同じ分室の4コマである藤丸氏のスクフェス分室4コマと共に実質打ち切り状態と化しています。

 

アニメ版の重役スタッフが新メンバー加入に驚いてた件(ツイート削除もあり)や、4コマ漫画とはいえキャラ崩壊をクリエイターに推奨していた件、そしてそれがリークされた件、それから1.で述べたような明らかにキャラを大切にしていない本編のシナリオなど、流石に闇が深いのではと思ってしまいます。

 

あとがき

今回は自分が栞子加入をスムーズに受け入れられない理由を書き、気持ちの整理をさせていただきました。

栞子と叶える物語』とはよく言ったものだと思います。

 

栞子加入は「サンシャイン!!」のsaint snowみたいなものだという意見もありますが、saint snowが主役であるAqoursの描写と上手く両立できていたのに対し、栞子の場合は彼女の描写を優先するあまり一部を除く主役メンバーの描写が疎かになってしまっていたため、一緒にして考えるのはいかがなものかと思います。μ'sの絵里やAqoursのダイヤと一緒にする考えも見られますが、この2人は主役グループに加わることが事前に提示されていたため、いかにも後出しジャンケン感が拭えない栞子のケースと一緒にするのは筋違いな気がします。加えて、アニメ版の絵里の場合は加入前は栞子と同じくらい言動が高圧的でしたが、にこや凛が彼女に対する不満を露わにしていたり、理事長が学校のためにと焦る絵里のことを認めなかったりと、ヘイトコントロールが上手くいっていたと思います。ダイヤの場合はそもそも一期2話でポンコツが判明するなどの展開から、栞子や初期の絵里に比べてヘイトを溜めるリスクが少ない印象でした。自分はダイヤ推しでもあるため、『ダイヤのケースを栞子と一緒にしないで欲しい』という気持ちもあります。スクスタの栞子に関しては、理事長から絵里への対応みたいなある種のしっぺ返しがなかったり、劇中で不自然な持ち上げが見られたりするなどで敵対キャラとしてはヘイトコントロールが上手くいってなかったように思います。

おそらくアニメ版にも出る可能性はあるのでしょうが、スクスタよりも納得のできる描写を望みます。もちろん、栞子よりも既存の9人を丁寧にやるのが前提ですが。

そしてやっぱり、せつ菜はスクスタでは本当に散々だったため、アニメで救済されることを願っています。

 

余談ですが、栞子加入発表当時の画像のタイトルロゴがアニメ版と同じものであったため、スクスタの情報とアニメの情報を混同しそうで紛らわしく思います。

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(スクスタ版)

 

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(アニメ版)

 

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(ロゴはしっかり使い分けましょう。少なくとも自分はそう思います。)

 

それでは、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

あとがき② 

最後に残った(?)道しるべ 〜虹ヶ咲のこれからについて〜 - スミダ屋®︎

 

あとがき③

スクスタ、ラブライブ版FGO説 - スミダ屋®︎

 

 

 

今、何て言ったの…?

 

 

(まだ何かあるよ)

 

 

 

 

 

そして……

ついにスクスタに栞子が本格的に実装されたその日、ゲームからこのような知らせが来ました。

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同じ学校で10人のスクールアイドルが活躍するのはスクスタだけ?

 

虹ヶ咲のアニメはスクスタとは異なるストーリーをやるそうですが、つまり栞子はアニメには出ないということでしょうか。

アニメがスクスタと同じ話ような話、同じようなキャラの扱いでは流石に困りますが、もしアニメが初期メンバーの9人以外にキャラを増やさないとするならば、おそらくスクスタとアニメで虹ヶ咲の方向性は分裂してしまうでしょう。

虹ヶ咲の明日はどっちだ…。