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『となりのひとを想えたとき』虹ヶ咲アニメ第5話「今しかできないことを」感想

 虹ヶ咲アニメも第5話に突入し、もうじき1クールのうちの半分に到達します。第4話の愛加入回から続く完全オリジナルストーリー、今回の第5話はスイスからやってきたスクールアイドル、エマ・ヴェルデの個人回にして朝香果林の加入回でした。

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 今回はシリーズ構成の田中仁さんではなく、サブライターの伊藤睦美さんが話を書きました。伊藤さんは田中さんのサブでよく見かける人ですが、「ラブライブ!」シリーズの脚本家でサブライターを起用するのは珍しいことです。それから、「ラブライブ!」のアニメで女性の脚本家が参加したことも珍しいです。今回の話は今までの話に比べ、より日常回してるなという印象を受けました。

 それでは、内容の振り返りと感想に入ります。

 

目次

 

内容の振り返り

 始めはエマの回想から。故郷スイスから虹ヶ咲学園にやってきたエマ、彼女はスクールアイドルをやるために、はるばる日本まで渡ってきました。

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 学校の入り口にて、朝香果林と初めて出会い、それから2人はよく一緒にご飯を食べるなどして親友となりました。果林は騒がしいのが苦手なようで、それまでは一人で食事をしていました。

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 その食事のシーンですが、エマは日本に来たら食べてみたかったと、どんぶり一杯の卵かけご飯に醤油をかけて頬張っていました。同じく田中仁さんが手掛けていた「ゆるキャン△」ばりの飯テロです。

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 このとき使われたどんぶりも商品化するみたいです。

 食事の最中に、果林の元に話しかけてきた女子が2名、彼女達は読者モデルの仕事をしている果林のファンで、よく雑誌で彼女を見かけるそうです。ここは果林の仕事の話を上手く活かしている描写だと思いました。果林自身も、そちらの方面ではかなり有名なのかなとも思いました。

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 エマは果林に自分はスクールアイドルをやるために日本に来たと打ち明け、お互いにスクールアイドルも読者モデルも頑張ろうと励まし合いました。

 

 次にオープニング明けのシーン。エマの大食いはアニメでも健在でした。

 同好会の部室のシーンに移ると、各メンバーがそれぞれのプロモーションビデオを作っていました。ここでは情報系の分野に強い璃奈が活躍していました。ここでせつ菜の『DIVE』のライブシーンがパソコンの画面に映っていましたが、3話と同じものでした。実はこれも璃奈の編集によるもので、侑からアイデアをもらってできたそうです。侑の心象風景を映像化できるということは、他のメンバーのものも作っているということでしょうか。

 部室のシーンにて、エマがスクールアイドルをやるために日本にやってきた背景も明かされました。どうやらスイスにいた頃に、日本のスクールアイドルの曲を聴いて元気付けられたため、自分もそれを目指そうと思ったみたいです。また、スイスにいた頃は家で飼っているヤギ達の前でよく歌を歌っていたそうです。

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 この回想シーンでエマが着ていた服はスクフェスのモブライブ時代のもので、『まさかそこのネタも拾ってくるのか』と感心しました。

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 モブライブのキャラデザを務めた藤丸さんも喜んでいました。このような細かい箇所にも愛やリスペクトを感じるところがとても良いと思います。

 エマはみんながどんなスクールアイドルになりたいかと話している中で、自分は『人の心をポカポカにできるスクールアイドルになりたい』と言っていました。そんなエマのイメージを掴むためにお着替えタイムへ続きます。果林が服飾同好会にクラスメイトがいるということで、そこに衣装を着せてもらいに行きました。

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 まずはメイド衣装。メイドといえば西洋のお屋敷に仕えている人達です。エマ自身が西洋人であるため、とても様になります。関係ないですが、ちょうど彼女と同名のメイドが主人公の少女漫画もありました(ただし、そちらはスイスではなくイギリスが舞台です)

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 お次は浴衣。日本に来た外国人の憧れの一つとも言えるこのアイテム、エマも例外ではなく、着れたことをとても喜んでいる様子でした。

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 チア衣装では、彼女の素晴らしいスタイルが強調されていました。

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 最後はエマ・ヴェルデなきクマ・ヴェルデ、まさかの着ぐるみまで置いてありました。あまりの可愛さに主人公・高咲侑も飛びつく始末、歩夢はどう思うのでしょうか。

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 クマ・ヴェルデと写真を撮りたいと言う侑の発言を受けて真っ先に『私も一緒に撮る』という歩夢に正妻の威厳すら感じます。

 そんな中、同好会に付いてきた果林に仕事の電話がかかってきます。内容は、アンケート用紙によるインタビューに答えるというものでした。

 

 虹ヶ咲の学生寮にて、エマは果林の部屋まで付いてきました。部屋は散らかっており、エマがそれを整理整頓していました。クールなお姉さんというイメージの果林ですが、プライベートは少しだらしなさがあるようです。そこでエマはある本を見つけます。

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 なんと、スクールアイドルの雑誌でした。余談になりますが、この雑誌に写っている少女2人もスクフェスのモブライブのキャラクターで、白瀬小雪と綾小路姫乃といいます。

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(白瀬小雪

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(綾小路姫乃)

 ここまでリスペクトする辺り、尚更感心します。

 話を本編に戻します。エマは果林が同好会廃部騒動のときに協力してくれたこと、同好会の練習を手伝ってくれたこと、そして果林自身もこのようにスクールアイドルに関係するアイテムを持っていたことから、本当は果林自身もスクールアイドルをやってみたいのではないかと考え、彼女を同好会に誘います。そのことを果林に話してみると、『その本はエマのためになると思って持っておいただけ、自分自身は興味ない』と言い捨てます。そして、『もう誘わないで、次にやったら今の付き合いもやめにする』という旨の発言までしました。

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 果林の発言を受けて落ち込んでいたためか、翌日の写真撮影もどこか上の空でした。侑と歩夢もそのことを気にしていました。

 エマが侑達にスクールアイドルの本を見せていると、果林のアンケート用紙が挟まっていました。そこにはなんと…

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 今一番興味があることは『スクールアイドル』、休みにやってみたいことは『友達と思い切り遊ぶ、お台場をブラブラ食べ歩いたり』と書かれていました。それを見たエマは、真っ先に果林の部屋へ急ぎました。

 

 果林を連れ出したエマは、そのまま彼女と共にお台場のいろいろな場所を巡ります。まさに果林がアンケート用紙に書いたことをそのまま実現しようとしていたのです。

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 そこで映し出されるお台場の街並みも大変美しく、聖地巡礼がしたいなと尚更思いました。

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 お台場歩きも佳境に差し掛かる中、果林がなぜエマが今日自分を連れ回したのかを聞くと、果林が忘れていたアンケート用紙を取り出しました。

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 その内容を踏まえて、改めて果林をスクールアイドルに誘いました。さらに、いつも隣にいた果林の心も自分はポカポカにしてあげられなかったと悔やんでいました。『くだらないと思っていたことが実はこんなに楽しかった』と言いつつも、『朝香果林はそんなキャラじゃない』となお躊躇っていました。

 しかしエマは、『どんな果林ちゃんでも笑顔になれれば一番だよ』と彼女の気持ちを優しく、暖かく包み込みます。

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 そして、自分も果林のことをもっと知りたいと言い、お待ちかねのライブシーンに突入します。

 

 今回披露された楽曲はLa Bella Patria、『evergreen』、『声繋ごうよ』、『哀温ノ詩』といった今までのエマの持ち歌からは想像もつかなかい、オープニングテーマを思わせるアップテンポなナンバーでした。

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 今回もいつもどおりファンタジックな心象風景を用いたライブシーンでしたが、このシーンにはエマと果林しかいませんでした。つまり、果林にも侑のような心象風景が見えているとも考えられます。また、このとき果林はエマと同じ目線の場所にいたため、彼女も今まさに同じ舞台に立っている、スクールアイドルとしての一歩を踏み出しているとも受け取れます。まさしく『やりたいと思ったときからもう始まっている』というエマの台詞をそのまま体現しています。

 また、このシーンでエマが着ていた衣装が、前半のお着替えタイムにて果林が選んでいた服であるというのがまた高評価ポイントです。

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 エンディング明け、スクールアイドル同好会は新たに朝香果林を交えてさらに躍進していくのでした。かすみもライバルが増えて張り合いがありそうです。

 

感想・総括

 以上が、虹ヶ咲アニメ第5話の大まかな内容です。エマの相手のどんな面も優しく包み込んでくれる性格と雰囲気にとても癒されます。そのおかげで、自分もスクールアイドルがやりたいのにモデルとしてのキャラを崩すまいと『これは自分のキャラじゃないから』と遠慮していた果林の気持ちを解きほぐすことができました。また、果林を励ますときの台詞には、流石海外からスクールアイドルをやりに日本までやってくる度胸も感じました。この一連のやりとりは、前作ラブライブ!サンシャイン!!」の主人公である高海千歌『できるかどうかじゃない、やりたいかどうかだよ!』という台詞に通じるものがあります。それをエマのような人物が言うとなると、また違った説得力があります。

 さらに、今までの「ラブライブ!」シリーズでは各メンバーの掘り下げをやるのに加入回を用いることが多かったですが、今回の虹ヶ咲第5話のように既存のメンバーが誰かを勧誘することをメインテーマに持ってきた回があったことはシリーズ初の試みだと思います。スクールアイドルを始めたいと思っている果林と、そんな果林の気持ちを解きほぐすエマの両方にスポットが当たっており、いい手法だったと思います。果林の入部自体も、思ったより早くて驚きました。自分で知らず知らずのうちに作ってしまっていた枠を壊してスクールアイドルとしてこれから活躍していく果林を見るのも楽しみです。

 第5話の最後の部分で、今回のライブシーンを果林が撮って璃奈に編集してもらっていたことも明らかになりました。どうやらスイスのエマの家族も喜んでいたそうです。いずれはエマの家族の話も掘り下げられるといいなと思います。

 

next虹ヶ咲

 そして話は次回へ。パソコンの前で俯く璃奈、それに気がついた愛が彼女に声をかけるも黙り込んだままで…

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 次回は璃奈の個人回です。サブタイトルは『笑顔のカタチ(≧∇≦)』。璃奈ちゃんボードを思わせる顔文字があるのがまたいいです。ボードも次回で作られるのでしょうか。そこも楽しみにしたいです。

 

 それでは、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。