ぼくがかんがえた最強の、アニガサキで三船栞子を出す上での改変ポイント
2020年12月をもって虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のアニメ版、通称『アニガサキ』が完結しました。製作陣の虹ヶ咲愛に満ちた素晴らしいアニメでした。
もしもアニガサキ2期があるとしたら、原作スクスタでも登場した追加メンバーの三船栞子も(実際に出るかどうかは別として)出てくる可能性があります。
しかし筆者は、アニガサキで栞子を出す上で、スクスタのままのキャラ造形でははっきり言って厳しいと思います。実際にスクスタでの彼女の行動も未だに賛否あり、筆者自身も彼女のことを快く思っておりません。なので今回は、『アニガサキに栞子を出すならここを変えた方がいいんじゃないかな』ということを筆者なりに考えて書いていきたいと思います。
以下は栞子推しには不快な思いをさせるかもしれません。それでも構わないよという方は歓迎します。
目次
①性格面について
まず栞子の特徴を簡単に述べると以下のようになります。
- 虹ヶ咲の一年生
- 三船財閥を運営している一家の次女
- 休日はボランティアに出かけている
- 優木せつ菜から交代する形で生徒会長に就任
- 他人の適性を見抜く能力がある。しかし、そのことで他の生徒を転部させたり、部活動に入るのに適性試験を実施しようとしたりするなどの押し付けも目立った
- 姉・薫子がスクールアイドル関連で何か挫折をしたらしく、加入前はスクールアイドルにいい感情を抱いておらず、同好会を廃部にまでしようとしていた
以上になります。
自分はまず、この適性云々の話を押し付ける部分を“無し”にするべきだと思います。舞台となる虹ヶ咲学園は、自由な校風を売りにしております。主人公チームたるスクールアイドル同好会も、バラバラな価値観が同じ場所で共存する場所であることをストーリー全体を通して描いてきました。そのために、舞台設定からして彼女の考えが生きる土壌はないと思います。何よりも『私の考えが正しいのだから言う通りにしろ』というスタンスでは視聴者からの共感も得られにくいと思うからです。
一方で、休日はボランティアに出かけているなど、『世のため人のために何かがしたいと思って行動している』という部分もあります。アニメではそこをもっとプッシュするべきだと思います。スクスタ劇中でも、一応保育園(もしくは児童施設)のボランティアに参加している描写があり、そこで子供達に優しく接している様子がありましたが、アニメに出すならそういった面の方を強調するべきだと思います。『世のため人のために働く』といっても、スクスタのように自分が正しいと思うことを他人に押し付けるのではなく、他人のために自分ができると思うことを率先して行うという風にすれば、視聴者受けは良さそうだと思います。
②生徒会長交代劇について
栞子といえば、せつ菜と生徒会長選挙で戦い、その末に会長の座についたことも挙げられます。しかしその交代劇も、壇上でせつ菜を『この人は自分の大好きなことを我慢して生徒会長をやっている、だからそんな人に務まるわけがない』と、せつ菜が他の生徒に自分の正体を明かせないという弱みにつけ込んだ発言をして個人攻撃し、せつ菜を黙らせて勝利という卑劣極まりないものでした。こうした討論の場やディベートにおいてこのように個人攻撃や相手の人格否定を行うことは、本来ならば反則・マナー違反となります。また、このとき栞子は『適性』の一点張りだったのに対し、むしろせつ菜の方が『学校生活を良くするアプリを作る』と具体的な政策を挙げていたために尚更納得できませんでした。
加えて選挙自体も、全校生徒の意見を集めて会長をリコールするわけでもなく、理事会に栞子自身が掛け合っただけでせつ菜をリコールできたという不自然なものでした。その理事会との関係についても、栞子が虹ヶ咲の理事長と旧知の中であったことものちに判明しました。このことから栞子には理事長とのコネクションがあったからイレギュラーな選挙を通すこともできたのではないかという疑いも浮上し、もしもそれでせつ菜の首が斬られたと思えば尚更印象が悪かったです。
そもそも生徒会長であったせつ菜が栞子に敗れ、そんなせつ菜に勝った栞子が同好会に入部しスクールアイドルと生徒会長を同時にやるようになったという事実は、せつ菜の株を下げていることになります。また、ストーリーの途中でせつ菜が生徒会長を辞めされられたことにより、『正体不明のスクールアイドル・優木せつ菜の正体は生徒会長だった』というせつ菜のキャラクター性にも傷が付けられました。
筆者はアニガサキに栞子を出す上で、この生徒会長選挙の下りも“無し”にするべきだと思います。
『じゃあ栞子の生徒会長設定どうするんだよ』という意見もあるかと思いますが、筆者に考えがあります。以下は自分が考えたストーリーになります。
まず、せつ菜がスクールアイドルをやっていることが両親にバレた後で両親を説得し、その後もストーリー終盤まで生徒会長を続ける。そうしているうちに、せつ菜の生徒会長業務が任期満了を迎える。
そこで、せつ菜が次期会長候補に栞子を推薦し、やがてバトンタッチする。
これならせつ菜の株を下げないと思いますし、栞子の生徒会長設定をアニメでも通すことができます。『これでは栞子の生徒会長業務がしっかり描かれないだろ』という意見もあると思いますが、引き継ぎのところをしっかり描くなり、卒業式のシーンがあるなら在校生代表として挨拶をさせるなりすればいいと思います。もちろんこれまでに、栞子がせつ菜も生徒会長の肩書を譲っても良いと視聴者に思ってもらえる人物として描いていることが前提です。
③スクールアイドルと姉との確執について
栞子は姉・薫子がスクールアイドル関連で何か挫折をしたらしくそのことでスクールアイドルにいい印象を抱いておらず、姉のような人は見たくないという気持ちから一時は同好会を廃部にまでしようとしていました。
スクスタにおける薫子は、アニガサキでも行われたイベントである『スクールアイドルフェスティバル』の初代主催者でしたが、アニガサキではすでに主人公・高咲侑の発案で行われており、三船姉妹の出る幕は無さそうに見えます。もし栞子をアニガサキで出すのなら、そこも改変する必要があります。
筆者ならどうするかというと、以下のようにします。
薫子はスクフェス主催者ではなくスクールアイドルという設定で登場させる。薫子はスクールアイドル活動で挫折したために妹・栞子はスクールアイドルにいい印象を持っていない。でも、姉のことを近くで応援していたこともあり、本当はスクールアイドルが好きで同好会にも興味がある。しかしその姉の挫折も見ていたために、自分でも『私にはスクールアイドルの適性がありません』と思い込んでいる。そこで侑達に背中を押され、やがて同好会に入部する。
逆のパターンとして、薫子を凄腕のスクールアイドルとして登場させても面白くなるかと思います。
姉・薫は凄腕のスクールアイドル。栞子も姉の影響でスクールアイドルをピンでやっていたことがあるが鳴かず飛ばずで挫折してしまい、順風満帆でスクールアイドルをやっていた姉に劣等感を抱いている。そのため、本当はスクールアイドルが好きで同好会にも興味があるが『私にはスクールアイドルの適性はありません』と考えている。そこで侑達に背中を押され、やがて同好会に入部する。
こうすれば、アニメにも三船姉妹を違和感なく登場させることが可能だと思います。また、同好会を廃部にしようとした件については、普通に印象が悪く、モブが大概スクールアイドルに良心的だったアニガサキでそういうことをすれば、間違いなくヘイトを溜めるでしょう。そもそもアニガサキでも、序盤で廃部騒動があったため、内容被りのことを考えても“無し”にするべきだと思います。何より、もしアニメ2期で栞子が登場するにしても、スクールアイドルフェスティバルを行ったことがすでに同好会の実績として残っているため、役に立たないから同好会は潰すという理屈には無理が生じます。
終わりに
以上が、アニガサキで栞子を出すならこうした方が良さそうだということを自分なりに考えた結果となります。しかし、実際に出るかどうかはわからず、出たとしてもここに書いたようになるとは限らないため、ネタの範疇にとどまります。
まとめると、『不快要素をオミットして良い部分を伸ばしていこう』ということになります。虹ヶ咲は案外そうでもなかったものの、「ラブライブ!」シリーズで媒体ごとのキャラの特徴・性格の違いがあることは今更な話でもあるため、これぐらいの改変はやってもいいんじゃないかとも思います。
それでは、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。