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ラブライバーの自分がスクスタを引退するまでの話

 「ラブライブ!」シリーズ初のオールスターゲームであり、同シリーズの実質的な3代目である虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のメイン媒体としてリリースされたスクスタこと『スクールアイドルフェスティバル・オールスターズ』

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 2017年に発表されてから2年間に及ぶ遅延期間を経て、2019年にようやくリリースされました。同時に、スクスタが配信されるまで塩漬け状態であった虹ヶ咲の展開も大きく動くことになりました。しかし、メインストーリーの内容が主な原因で、リリースから1年ほどでスクスタを引退しました。それからしばらくのこと、自分が引退した後に更新されたストーリー2ndシーズン(20章からの話)は現在炎上状態になっていると聞きました(2021年現在)。

 そこで今回は、自分がスクスタを引退するまでの思い出話でもしようかと思います。

 

目次

 

第1話: 春の夜の夢の如し(虹ヶ咲との出会い~ストーリー7章)

 むかしむかし…と言っても2年前ですが、あるところに、1人のラブライバーがいました。筆者です。その人は「サンシャイン!!」のアニメ2期がやっていた頃に虹ヶ咲を知り、その展開が本格始動することを心待ちにしていました。

 

 スクスタが虹ヶ咲の主軸と冒頭で述べましたが、虹ヶ咲そのものの展開は4コマ漫画などでスクスタリリース前から始まり、続いていました。

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 自分はその虹ヶ咲のメンバーの中でも、優木せつ菜というキャラクターがお気に入りとなりました。

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 趣味はアニメやゲームで自分と共通している部分も少しあって親近感があり、実は正体不明というミステリアスな部分も持ち合わせており、持ち歌の『CHASE!』はアニメのオープニングを思わせる熱いロックソングと、色々な部分が自分に刺さりました。

 スクスタで彼女の正体が生徒会長の中川菜々であると明かされたときは、サンライズアニメの仮面キャラあるあるで変装をいまひとつ隠し切れていないと感じる所が愛嬌に思えると同時に、彼女が変装をしている理由が厳格な親から趣味を禁じられているためであったこともあってますます応援したくなりました。


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 そして2019年にスクスタがリリースされて、自分もリリース当日にゲームを始めました。期待していた虹ヶ咲メンバーの仲間集めがやけにあっさりしていたり、レジェンド枠のμ'sとAqoursがお互いに顔見知りになるまでの話が描かれなかったりと、気になる部分もありましたが、Aqours登場回となったストーリー3,4章は「ラブライブ!サンシャイン!!」のアニメ版に近い雰囲気をキープしており、5,6章の虹ヶ咲とμ'sの9番勝負では先輩キャラとの交流を描きつつ各虹ヶ咲メンバーの見せ場を作っており、クロスオーバーとして面白い作品だと思いました。7章の『TOKIMEKI Runners』製作秘話も、2つの先輩グループとの交流と虹ヶ咲メンバー達の成長の集大成であり、素晴らしいと思いました。

 その一方で、ストーリー7章を迎えるまでに、虹ヶ咲は歩夢、かすみ、せつ菜以外のメンバーがあまり目立っていないと感じました。『おそらく他のメンバーは後の章で出番が増えていくのだろう』、そう思っていた時期がありました。

 

第2話:終わりの始まりのプロローグ(ストーリー8,9章)

 さて、ここからが本番の話です。

 スクスタリリースから1ヶ月後に更新された第8章では、新しく三船栞子というキャラが登場しました。後に彼女は虹ヶ咲の同好会のメンバーになります。

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 栞子は虹ヶ咲の生徒達にそれぞれの“適性”に合った進路を提示するべく、生徒会長になることを目指していました。その一方で、『スクールアイドルは将来なんの役にも立たない』として同好会を廃部にしようとしていました。そして、第9章では生徒会長の座を賭けてせつ菜に選挙戦を挑みます。

 自分はこの三船栞子がスクスタを引退する原因の1つとなりました。

 

 ここで、8,9章における栞子の動向をざっくり説明していきます。

 8章ではまず、学園の平均成績が下がっていたり、学園のある部活動で実力はあるのに下級生だからという理由で試合にレギュラーになれない生徒がいたりすることなどを生徒会長の怠慢と見なし、自分がそれを変えねばならないと言っていました。そして、理事会と掛け合った結果現会長のせつ菜をリコールすることに成功したため、次章の再選挙に続きます。

 ここですでにツッコミどころが見られるのですが、まず生徒会サイドで勉強や部活動の面倒を見なければいけないのかという所が引っかかりました。部活の予算の管理などは生徒会が担っている場合もありますが、レギュラー選出などのそれ以上に部活動の内部にまで踏み込んだことはしなくても良いのではと思いました。勉強の方も、平均の成績が下がっているなら教師陣がどうにかするべきことであり、その責任を生徒会に求めるのは的外れです。越権行為も甚だしいどころか、まるでコックさんに脳外科の手術をやれと言わんばかりの無茶振りです。

 生徒会長リコールも怪しむべきポイントで、全校生徒の同意を得た訳でもないのに『理事会に掛け合った』というだけで再選挙を行えるのかと疑問に思いました。このことは9章における選挙の結果も納得のいかないものに見える要因の1つとなりました。学校の教師達も、この様にイレギュラーな選挙をいきなりやることについてはどう思うのでしょうか。そこも気になりました。そもそもせつ菜は、リコールを言い渡されるほどの悪事を働いていた描写もありませんでした。つまり何が言いたいかというと、この選挙自体が不正に行われたものではないかという疑いがあります。

 加えて生徒の適性にあった進路を提示しようという考えや、スクールアイドル同好会を廃部にしようという話も、『人様の人生や進路に他人が口出しをするのは余計なお世話ではないか』『まして栞子自身はその責任を負い切れるのか』とモヤモヤが浮かぶばかりでした。自分の言う通りにすれば幸せになれるという理屈が、果たして他人のことを思いやれていると言えるのでしょうか。まして、やりたいことをやらせてもらえない生徒はどう思うのでしょうか。

 それに、同好会の部屋に乗り込んで来てスクールアイドルを無駄だと言い切ったり、せつ菜の仕事ぶりに対して『そんなスクールアイドルをやっているから中途半端だ』と言ったりするのは単純に印象が悪かったです。

 

 ついでに書いておくと、栞子のキャラクター設定も個人的には好きになれなかったです。

 ざっくり書き連ねると、

  • 『三船財閥』という会社を運営している一家のご令嬢
  • 成績優秀
  • 日本舞踊の腕前は師範並み
  • ディベートコンテストで優秀経験あり
  • 休日はボランティアに出かけている

というものでした。

 これのどこが好きになれないかというと、露骨に盛った設定であることが一つの理由です。そしてその盛ってある設定を上手く活かしきれていないというのがもう一つの理由です。栞子に限らず、盛った設定のキャラ自体その設定が劇中で活かされでもしない限り『このキャラはすごいんだ、良くわからないけどとにかく他のキャラとは違うんだ』という作り手の意図だけが見え透いてしまうため、自分は好きではありません。栞子の場合は虹ヶ咲の初期メンバーとはもちろん、歴代の「ラブライブ!」キャラよりも格上に見せたいという意図が伝わってきました。加えてこの令和の時代に『財閥』というのも時代錯誤だなと思いました。「名探偵コナン」の鈴木財閥も時代錯誤といえば時代錯誤でしょうが、一応そこの娘である園子が蘭達とその設定を利用したおでかけにも行っていたり、財閥の財力を駆使して怪盗キッド対策のセキュリティを配備していたりと設定を活かすこと自体はできているので別です。

 ボランティアの設定も、上手く使えば彼女の好印象に繋がると思われましたが、それすらできていなかったことが残念です。一応、ストーリー11章で子供達と接するボランティア活動の描写がありましたが、それだけでは情報が少なすぎたのであまり効果はなかったと思います。

 

 話は脱線しかけましたが、そして迎えた9章、せつ菜は選挙で栞子に敗北し、栞子が生徒会長になりました。

 そのときの栞子の演説も、『なんでこの人が勝ったんだろう』としか思えないものでした。


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 端的に言えば、『せつ菜が自分の大好きなことを我慢して生徒会長をやっているがために、そんな彼女に生徒会長が務まるわけがない』と、せつ菜が全校生徒に自分の正体を明かせないことをわかった上で弱みを突いたような発言で個人攻撃をしました。現実世界のディベートなら、間違いなくルール違反です。政策を述べるための演説としても、栞子はこのとき“適性”の一点張りだったのに対し、せつ菜の方が『学校生活を良くするアプリを作る』という具体的な方針をちゃんと示していました。これについても、ただ『こういう政策がしたい』と言う現場で個人の私的な事情をダシに『それは不可能だ』と断言するのも辻褄が合いません。それに、せつ菜が生徒会長とスクールアイドルの両立で切羽詰まっていた描写など、この話まで全くなかったどころか、せつ菜の仕事ぶりは先生からの評判も良いと言われており、せつ菜自身も生徒会の仕事は好きだと言っていました。生徒会長とスクールアイドルの両立も、栞子が同好会を潰すと喧嘩を売ってこなければそれ自体は問題なくできていたことでした。加えて8章の下りでも触れた通り、選挙そのものも真っ当なものであるかどうかも怪しく、それでせつ菜が負けたと尚更納得できず、9章読了後はしこりが残ることとなりました。

 栞子自身は選挙戦本番に臨む前にせつ菜が提示する政策を文面として偶然見ており、その上で『せつ菜自身もその恩恵を受けなければならない』と言っていました。そのために選挙演説での振る舞いは栞子のせつ菜への良心だと解釈するプレーヤーもいましたが、仮に良心であったとしても、選挙戦であった公開処刑のような振る舞いが果たして許されるのでしょうか。少なくとも自分は許したくありません。『悪意がないから』といって他人を傷つけていい理由にはなりませんし、勝てば官軍とはよく言われますが、目的は手段を正当化する理由にはならないと思います。また、このような発言をしておいて、肝心のせつ菜の居場所であるはずの同好会を潰す気でいたのも、虫の良い話だと思いました。

 そして何より、『正体不明のスクールアイドルは実は生徒会長だった』というせつ菜のキャラクター性に大きく傷がつけられた上に、生徒会長としてせつ菜は栞子よりも格下だと公式に烙印を押されることとなりました。

 せつ菜自身も全校生徒に『自分が優木せつ菜である』と明かせば、そのネームバリューで栞子に勝つことができたかもしれません。それでもどの道せつ菜のアイデンティティを犠牲にする行為に他ならないでしょうから、自分がそれで納得したかと思うと疑問です。

 

 そんな栞子自身も、同好会加入後の毎日劇場ではμ'sの希やAqoursの鞠莉に生徒会とスクールアイドルの両立のことを相談しているため、きつい言い方をすると恥知らずだなと思いました。生徒会の製作も、せつ菜発案のアプリを流用しているというもので、せつ菜のことを否定しておいてそれはないだろうとは思いました。生徒会の政策については、栞子自身の問題というよりは製作陣の引き出しが少ないことも関係していそうな気はします。

 

第3話:こんなの絶対おかしいよ(ストーリー10~17章)

 せつ菜の生徒会長解任を境に、絶望的な展開がエスカレートしていくこととなります。

 

 選挙戦の後の10章では栞子がしっぺ返しを食らったり、せつ菜が名誉を挽回するチャンスをもらえる物だと思っていましたが、スクスタのシナリオの前ではそれも甘い見通しだったと痛感する羽目になりました。同好会廃部を強行しようとする栞子を、μ's、Aqoursの面々が咎めた結果、虹ヶ咲のテストで60点以上を取れたら同好会存続を認めるという条件が出されました。ですが、せつ菜が体を張って同好会を守ろうとしていたのに存続の条件がこれだったことで、『製作陣はせつ菜が会長の座を取り上げられてもその後のことは考えていなかったのかな』と思ってしまいました。

 

 せつ菜の方はというと、キズナエピソードで彼女の背景にあった両親との確執を解決することとなりました。正直、10年以上にわたって彼女を苦しめていた毒親との和解エピソードの割にはあっさりし過ぎていたなとは思いましたが、せつ菜的にはハッピーエンドを迎えられたので良しとしました。そのために本編でもそんなせつ菜の頑張りが反映されると密かに期待していましたが、それすら叶いませんでした。

 栞子を巡る問題はせつ菜そっちのけであなたちゃん(プレーヤー)と歩夢にシフトチェンジするようになり、その間せつ菜は何をしていたかというと、何かある度に栞子を持ち上げる台詞ばかり発していました。

 ストーリー13章では、部活動説明会をやるにあたって栞子が各部ごとに『適性試験』なるものをやらせたがっており、それをよく思わない各部の部長から反発を食らっていました。生徒の意見を聞こうとしない態度は問題ですし、そもそも生徒のやりたい部活ができなくなるかもしれないシステムも明らかに問題があります。それにも関わらずせつ菜は『栞子さんはすごいです』とばかり言っていました。せつ菜としては、自分の生徒会長としての働きぶりが中途半端だったと思っており、その点で栞子に引け目を感じる気持ちもあったのでしょう。しかし、元生徒会長として栞子のやり方に疑問を持つくらいはしてもよかったと思いますし、何よりこんなかっこ悪いせつ菜は見たくなかったと思いました。せつ菜にだって、確かにかっこよくない面はあります。ですが、せつ菜がこのような態度を取るたびに、『相手は不正選挙を仕掛けてきて、壇上でせつ菜をこき下ろすような真似をした奴だぞ…』と思わずにはいられませんでした。

 適性試験の方は、結局試験そのものは実施するが最終的には生徒の希望を尊重するということになりましたが、それなら最初からそんな物は必要ないのではとしこりが残りました。ところで適性試験の内容は何だったのでしょう。GATBみたいなテストでもやるつもりだったのでしょうか。自由な校風を売りにしてい虹ヶ咲で適性至上主義を取るのも大概矛盾しています。

 栞子が歩夢を助ける下りもそれ自体は別に良いとして、栞子にやられっぱなしのせつ菜のケアを完全に放置してやることでもないだろうと思いました。

 

 そして1st season最終回となるストーリー17章、栞子がついに同好会に加入します。そこでせつ菜と栞子のやりとりがあったのですが、これもいかがなものかと思いました。

 栞子が『せつ菜が会長のままでも素晴らしい学校になったかもしれない』と言ったところ、せつ菜は『生徒会長をやめろと言った栞子に感謝している』と答えていました。

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 確かにせつ菜は親と和解しスクールアイドルに専念できるようになったかもしれません。それに伴うせつ菜自身の成長が本編に反映され、選挙戦の後はせつ菜から栞子への働きかけがあって両者が対等な関係になればこの台詞の意味合いも違ったでしょう。それすらない中でせつ菜がこのような発言をしたことは、ただただ悲しみの気持ちを感じました。

 それに、生徒会長を任期中に降ろされたという事実は、実情を知らない限り外部からは問題児と思われる可能性があります。もしせつ菜が大学の推薦入試などをやるとしたら、それに響くかもしれません。つまり『生徒会長を辞めろと言ってくれて感謝している』とは、どんな理由であれ『自分の経歴に傷をつけてくれてありがとう』と言っているようなものなのでしかないため、余計に胸糞の悪さを感じさせます。

 

 この17章で、スクールアイドルに夢中になって三船家を出ていき、栞子がスクールアイドルを憎む原因となっていた姉・薫子が登場しました。見え透いている上に半年近く引っ張ったフラグの割にはあっさり解決していました。それから、たかが個人の家庭の事情が原因で公に認められているはずの部活動を消そうとしていたことはやはりいかがなものかと思いました。

 

 そもそも、栞子の加入に半年以上時間をかけるのも尺を取りすぎだと思います。栞子がいざ加入というときも、本人は『正論では人は動かないと知った』などと、本人が自分の本当の間違いに気が付かないまま事が進んでしまったため、余計にしこりが残りました。

 栞子関連については、彼女が明らかに間違いを犯しているのに『正しいことをしている、間違ったことはしていない』という体で描写されていたことが1番気に入らなかったです。だからこそ、せつ菜でも誰でも良いから彼女の間違いを真正面からガツンと言って欲しかったと思いました。劇中におけるせつ菜、あなたちゃん、そして歩夢の『栞子と平和に話し合おう』というスタンスは甘過ぎると思いました。

 栞子の同好会加入についても、自分は適性至上主義に基づいて生徒達を転部せたり、せつ菜の二足の草鞋を批判しておいて自分はスクールアイドルを始めたりするところが虫の良い話ではないかと思いました。そして、せつ菜はスクールアイドルと生徒会長を両立できなかったが栞子にはそれができたということで、公式にせつ菜は無能の烙印を押されることとなりました。だからこそ、彼女の加入を歓迎することができませんでした。

 

 しかし、問題はこれだけではありませんでした。

 

第4話:名ばかりのAll STARS(メインストーリー全般)

 続いてはストーリー全般の話になります。ストーリー7章までは虹ヶ咲を中心にμ's、Aqoursと絡む展開も多く、楽しく見られていましたが、栞子登場からその方面でも旨味のある絡みは無くなっていき、先輩キャラ達は空気になっていきました。主役チームの虹ヶ咲も、歩夢と栞子ばかりが目立つようになっていき、他のメンバーの掘り下げはキズナエピソードに丸投げという形になっていました。つまり、オールスターゲームにあるまじきストーリー展開であったと言わざるを得ません。

 

 思えば栞子登場以前からも、第1章から目につく粗自体はありました。

 最初の同好会の空中分解騒動も、方向性の違いによるメンバー間の衝突はあったらしいですが、メンバー達が同好会を離れる理由やその行動も不可解なものでした。なんの相談もなしに武者修行と称して同好会を離れたしずく、同じくなんの相談もなしに同好会を休むようになった彼方、同じように何も言わずに帰国したエマも、口頭だけでなく携帯電話などの連絡手段はあるはずなのに事前に相談はしなかったのかと思いました。せつ菜の方も、自分のところの同好会を再び結集させる上で自ら行動するわけでもなく、あなたちゃんやかすみに任せた上に、あまつさえ自分は生徒会長業務で他部に部室の明け渡しを強行しようとしていたことは無理があるなと思いました(かすみのキズナエピソードにてそのことを謝罪している)。大方、あなたちゃんを通してメンバー集めをさせたいのと、『部室を1人健気に守るかすみ』という展開をやりたかったのでしょう。余談になりますが、スクスタのメインライターは虹ヶ咲のメンバーでかすみの誕生日だけを祝ったり、『かすみんだってできますけどbot』のツイートをRTしていたことがあります。

 そういう気になるところはあっても、7章までに各グループ同士が絡んでいる様子は面白く、まだこれからに期待できました。それ以上にどん底な展開が待っているとは思いもしませんでした。

 

 あなたちゃんと歩夢の喧嘩のときも、他の同好会メンバーは殆どフォローに回らず、栞子に仲裁を任せてばかりいたところも他のメンバーの見せ場が失われているなと感じていました。大方『悩める歩夢のために動ける優しい栞子』という展開をやりたかったのだろうと思いますが、それ以上に栞子を動かすために同好会が都合よく動かないでいた感じがしました。この展開においては、栞子偏重のシナリオ展開に嫌気がさす以上に『同好会のみんなは薄情だ』と同好会の絆を疑う気持ちが強く表れました。

 

 その他のせつ菜以外のメンバーの扱いについては、特に3年生メンバーの朝香果林の扱いが目につきました。果林はモデルをやっていて大人っぽいお姉さんというキャラですが、勉強が苦手という一面もありました。しかし、メインストーリーではろくに見せ場がなかった状態で、テスト回となった10章で勉強が苦手であることが判明し、キズナエピソードでも方向音痴であることが明かされ、ポンコツな印象が一人歩きしてしまったと感じました。

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 そもそも10章の『おバカ王決定戦』なるものも、特定キャラに不名誉な称号を背負わせかねないものであり、それがμ'sの東條希の口から言われたものだということも残念でした。

 

 よくある連続ドラマやアニメのように当番回を順々に作っていくならまだしも、キャラの数が多い中で特定のキャラだけしか活躍しない、ましてオールスターを謳う作品でそのような状況が続くのはいかがなものかと思いました。故に、これも自分がスクスタを引退する理由の1つになりました。

 

第5話:楽園追放(キズナエピソード)

 メインストーリーは散々でしたが、癒しもありました。それがキズナエピソードです。こちらはギャルゲーでいうところの個別ルートのような作りになっていると感じます。また、こちらでは本編では見せ場のないメンバーの掘り下げがなされており、面白かったです。しかし、天下泰平も長くは続きませんでした。

 17章配信後のせつ菜のキズナエピソードで、ついに栞子が彼女の話にも登場しました。このときの話は、せつ菜の3つ目の持ち歌である『LOVE IT! LIKE IT!』のいわゆる製作秘話でしたが、せつ菜のスクールアイドルとしての方向性の問題点をを栞子が指摘し、せつ菜がその間違いを認めて次のステップに進むという内容でした。


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 これだけ見れば普通に良いシーンに見える人もいるでしょう。自分が卑屈になり過ぎているのかもしれないですが、この時のせつ菜は生徒会長としては愚か、スクールアイドルとしても栞子よりも下手に回ったという感想を抱かずにはいられませんでした。別に『良薬は口に苦し』という話をしているのではありません。これも、第3話で述べたようにせつ菜と栞子が対等な関係になっていればこのようなやりとりがあっても良かったと思います。

 何よりもせつ菜のそんな気づきを促すのは、彼女を今まで支えてくれていたあなたちゃんであって欲しかったと思いましたし、まして新曲の製作秘話なら尚更そうであって欲しかったと思いました。

 

 μ'sとAqoursキズナエピソードに関しては、他人の夢小説を読んでいるような感覚がしていたのであまり読み進めていませんでした。一応スクスタ発の虹ヶ咲と違い、この2グループは既にアニメなどで自分達だけの完成された世界を持っているがために、プレーヤーの分身たる存在が介入することに少し違和感を覚えたからです。また、メインストーリーにおける栞子への態度や、同じくメインストーリーでの歩夢との喧嘩の場面から、あなたちゃんを自分の分身として自己投影や感情移入のしづらい存在だと思っていたことも一因です。それから、μ'sもAqoursも、やけにあなたちゃんに好意的過ぎるなと思いました。

 イベントストーリーも面白いは面白いものの、マンネリ化してきていたように思います。

 

 こうして天下泰平が終わった自分は、アニガサキ(虹ヶ咲のアニメ版)の放送日時がわかるとともにスクスタを引退しました。

 

最終話:虹ヶ咲の姿か?これが…

 スクスタを引退してから1ヶ月、新たに追加された2nd seasonが炎上しているという話を知りました。

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 内容は、香港からの転校生・鐘嵐珠(ショウ・ランジュ)が同好会と並んで新たに『スクールアイドル部』なるものが設立し、同好会メンバーの愛、果林、栞子がそこに移籍しました。同好会の方はランジュの下で動いている監視委員会(秘密警察的な組織)によって活動を弾圧されているというものだったそうです。そして、しずくも同好会を離反したそうです。

 栞子に関しては、加入して日が浅い中での離反となりました。ここまで来ると、製作陣は栞子が加入した後のことは深く考えていなかったのかなと思いました。散々ヘイトを溜める役回りをさせられた挙句、用済みで切り捨てられたと思うと彼女もある意味気の毒ですが、少なくとも、加入して日が浅いメンバーにやらせる動きではないなと思います。

 愛と果林に関しては、監視委員会によって同好会が弾圧されている中で自分達は部に移動したということで、物議を醸していました。

 自分は直接そのストーリーを読んではいませんが、追加キャラにはヘイトを溜めさせる、既存のキャラをぞんざいに扱う、敵側のキャラが(わかりやすく言うと)無双状態でなんのしっぺ返しもないまま主役側に受け入れられる、同好会存亡の危機というパターンを繰り返すという、1st seasonにおける負の要素を積み重ねた結果として、燃えるべくして燃えたのだろうと思いました。

 1st seasonの顛末も、最初からそういう作品、そういう話であるならまだしも、「ラブライブ!」のIPを使った作品であのような話は見たくありませんでした。だからこの記事のタイトルには、『せつ菜推しの自分』ではなくラブライバーの自分』と書きました。

 

 スクスタの追加キャラ商売については、そもそもラブライブ!シリーズ自体がメンバーを増やすことや減らすことに優しくない土壌が出来上がっている中でそれはないだろうと思っていました。

 無印「ラブライブ!」ではμ'sに入りたがっていた亜里沙(絵里の妹)が雪穂(穂乃果の妹)に待ったをかけられていた上に、μ'sはμ'sで『μ'sは私達9人だけのものにしたい』という結論を出していました。

 「サンシャイン!!」の劇場版ではsaint snowの片割れである理亞がAqoursに入るかもしれないという話が持ち上がった時にルビィから『それは理亞にとっての最適解では無い』と指摘されていました。同じく「サンシャイン!!」劇場版では、千歌達は3年生が卒業してもAqoursを続けていくことを決めましたが、実際に3年生が去ってからの出来事は詳しく描かれることはありませんでした。

 今までのシリーズがその様な話の展開を重ねてきた中で、虹ヶ咲では主役グループに新しくメンバーを追加しますとなると、まず高確率で厳しい目で見られるでしょう。それなのに肝心の追加メンバーがヘイトを溜めるようなストーリー展開でどうするとは思います。後は、その追加メンバーに関して媒体同士での連携が取れているのか怪しいと思う出来事も度々ありますが、ここでは多くを触れないこととします。

 『追加メンバー』という試みそのものはマンネリ化の打破という意味でも良いとは思います。しかしスクスタの場合はやり方が致命的に良くないです。

 

 以上が、自分がスクスタを引退するまでのお話でした。めでたしめでたし……

 

 …と言いたいところですが、一応この話には続きがあります。

 

追加エピソード:自分のその後

 以下は話の続きというよりもあとがきに近いです。

 

 自分がスクスタを引退した理由をざっくりまとめると、

  • メインストーリーの内容そのもの
  • 既存のキャラを踏み台にしてまで新キャラをプッシュしようとするシナリオ(ラブライブ!でそのように誰かが誰かの犠牲になる話は見たくなかった)
  • 『オールスター』を謳いながらもオールスターらしい話は見られず、新キャラが既存のキャラを蹂躙するオールスターとは程遠い内容だった
  • 主役であるはずの虹ヶ咲の扱いが悪い
  • 推しの扱いが悪い

の5点です。

 

 しかし、スクスタでは色々ありましたが、ラブライバー自体は続けております。あの後虹ヶ咲のアニメもあったので、そちらに流れていきました。次期シリーズ「スーパースター!!」の展開もあり、そちらも楽しみにしています。

 虹ヶ咲のアニメについてですが、キャラデザ変更やラブライブ!初参加のスタッフが多いことなどの変化した要素もありましたが、虹ヶ咲の持ち味を生かした良作であったと思います。

 自分がスクスタを引退する原因となったせつ菜の扱いも、アニメでは良くなっていたと思います。生徒会長・中川菜々としての姿も細かく描写しており、中川菜々もせつ菜を形作る上で大切な存在なんだと改めて実感することができました。また、第3話で主人公・高咲侑がせつ菜に『せつ菜ちゃんが幸せになれないのが嫌だ』と言ってくれたことはせつ菜推しとして本当に嬉しかったです。自分の心境を侑がそのまま代弁してくれたように思いました。せつ菜の方も助けてもらってばかりではなく、彼女の歌で侑、歩夢、愛、璃奈の4人を部員として獲得していたり、終盤では苦悩する歩夢の背中を押してくれたりしたところも良かったと思います。スクールアイドルフェスティバルが実現した時は、せつ菜の頑張りもちゃんと報われたんだと思えました。

 同じくスクスタでは不幸なキャラであった果林も、アニメでの扱いが良くなっていました。親友であるエマのために同好会の立て直しの手助けをしたり、第9話では圧巻のライブを披露してくれたりと、まさにイメージ通りの頼れるお姉さんという面を見せてくれました。スクスタ同様に方向音痴な面も見られましたが、ちゃんとカッコいい部分が際立っていたからこそのギャップであったと思えました。

 

 次期シリーズ「スーパースター!!」は、とにかくアニメが楽しみです。初代スタッフが集結しているため、初代の様な名作になることが期待できます。過去作の再放送をしていた上で新作がNHKの持ち物になるという「進撃の巨人」ルートを見事に歩んでいますが、キー局で放送されることはより多くの人にラブライブ!を知ってもらえる機会になるのでそこも嬉しいです。

 

 こんな感じで自分の思い出話をしましたが、『だから運営にはここを改善して欲しい』と求める意図はありません。本当に、ただの思い出話です。

 それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。