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『絆で繋がる“century”』-仮面ライダー・ビヨンドジェネレーションズ感想+α

 初めまして。初めてではない方はお久しぶりです。タマモクロス実装で歓喜する一方で石が足りなくて困ってます、澄田兼鈞と申します。

 今回は仮面ライダー・ビヨンドジェネレーションズ」の感想を語っていきたいと思います。

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 本作は仮面ライダーシリーズ恒例のクロスオーバー映画で、現行の「仮面ライダーバイス」と前作「仮面ライダーセイバー」が主役となります。

 それと、個人的な話になりますが、ここを逃すと機会が無さそうなので、バイス本編の感想も軽く書いていきたいと思います。

 前置きはこのくらいにして、本文に移ります。当然ながら、ネタバレ注意です。

 

目次

 

1.今作の主役、「仮面ライダーバイス」ってどんな作品?

 早速冒頭およびタイトルの回収をいたします。この機会を逃さぬうちに、「仮面ライダーバイス」本編の感想を書かせてください。

 作品の概要は、銭湯経営者一家の長男・五十嵐一/仮面ライダーリバイが、自分の心から生まれた悪魔・バイス/仮面ライダーバイスと契約し、悪魔崇拝集団デッドマンズと戦うお話です。そこから更に、悪魔退治を請け負う組織・フェニックスと協力し、家族共々デッドマンズとの戦いに身を投じていきます。

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 筆者がこの作品をどう思っているのかというと、『面白い』です。ストーリーはまだ序盤ですが、毎週楽しみにしています。マスコット的存在であるバイスやラブコフの可愛さ、一輝達やデッドマンズの掛け合い、一輝とバイスのコンビ戦術が見ていて楽しいと思います。

 主人公の一輝は家族想いな好青年ですが、その一方で自他共に認めるお節介であり、他者の気持ちを推し量る能力に欠けている部分があります。一輝のそういった性格のために、最初の頃はストレスを溜めることもありました。その態度が災いし、彼の弟・大二(仮面ライダーライブ)から悪魔カゲロウが生まれてしまうことも残念なことに納得してしまいました。

 あるとき一輝は、敵怪人から『人の気持ちが分からないんだろ』『お前は日本一のエゴイストだ』と言われてしまいます。このときの台詞で、『作中できついと感じていた描写は考えて行われていたものなのだな』と一周回って好感が持てるようになりました。一輝には申し訳ないですが、このシーンでリバイスにおける見ててきついと感じた要素も含めて面白くなってきたと思います。

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 また、一輝自身もバイスという強力な悪魔を知らないうちに生み出していることから、何か心に闇を抱えていることは間違いないでしょう。一輝の相棒バイスも、無邪気な性格な一方で、人を食べようとしたり、他人に悪魔召喚を勧めたりするなど、『悪魔はあくまで悪いやつ』を地で行く今ひとつ信用の置けない人物です。生みの親である一輝のことが好きで、彼のサポートは喜んで行いますが、その一輝に対しては『家族は5人もいるんだから自分が命を投げ出して助ける必要はない(意訳)』、『一輝はお節介なままでいい』などと言葉をかけることもあります。これらの台詞がバイスなりの良心なのか、それとも一輝を堕落に導こうとする悪魔の囁きなのかわからない怖さがあります。それがストーリーに緊張感を与えていて、リバイスの面白さを引き立てていると思います。

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 リバイスの登場人物は、一輝を筆頭に歪な性格のキャラが多く登場します。温厚ながらも卑屈な弟・大二、正義感は強いが当事者意識に欠ける発言が目立っていた妹・さくら(仮面ライダージャンヌ)など、精神性が幼くも個性豊かな面子が揃っています。一輝達の両親も、家業の銭湯を顧みない態度が見られるなど、不穏な部分があります。そんなキャラ達が葛藤し、悩みながらも一生懸命戦う姿こそが、リバイスの見所の一つです。一輝も『人の気持ちがわからない』と言われてはいるものの、大二やさくらとの絡みを通して成長している様子はきちんと見られるため、好感が持てます。

 また、さくらの変身ベルトの出所や、第1話の式典襲撃の裏側など、『脚本の人は深く考えていないだろうな』と思われていた部分が後になって理由づけがきちんとなされていたとわかる展開も、今までのライダー作品の傾向からは珍しい作劇だと思います。

 映画でコラボするセイバーについては、以前書いた記事の方をご覧ください。

『物語の結末は、まぁいいでしょう』-仮面ライダーセイバー感想・総括 - 澄田さんは綴りたい®︎

 リバイス本編の感想はここまでにして、映画の感想に入ります。

 

2.ビヨンドジェネレーションズ・感想

①実質、新番組「仮面ライダーセンチュリー」

 今回の映画は仮面ライダーセンチュリーというキャラクターが目玉になりました。ネタバレになりますが、センチュリーは百瀬龍之介とその息子秀夫2人で1人の仮面ライダーに変身した姿です。

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 センチュリーは50年後の未来を支配する悪魔・ディアブロに対抗するためにジョージ狩崎が作ったライダーですが、変身には同じ遺伝子を持つ2人の人間が必要になります。しかし、変身者同士の信頼関係がなければセンチュリーを制御できません。百瀬親子はとある出来事で関係が壊れており、本作はそれを取り戻すまでの話が縦軸になります。故に、百瀬親子を好きになれるかどうかでこの映画の好き嫌いがはっきり分かれると言ってもいいでしょう。筆者は嫌いではありません。

 百瀬龍之介はかつてショッカーに研究員として勤務しており、様々な改造人間を生み出していました。しかし、後の仮面ライダー1号本郷猛に『科学は人を幸せにするためにある』と諭され、自分の過ちを悔やみます。その後、ショッカーから逃げ出そうとしたときに捕縛され、ディアブロスタンプの実験台にされたことで未来に飛ばされてしまいます。息子の秀夫とは、一緒に新幹線に乗る約束をしていましたが、それは叶わぬ夢となりました。この出来事で秀夫は龍之介を恨みました。龍之介自身も、仮面ライダーセンチュリーとして未来を守るための戦いに巻き込まれてしまいます。

 この親子の仲直りまでの展開は、かなり典型的な筋書きであったと思います。ただし、龍之介だけが過ちを悔やんでいるだけでなく、秀夫が古い新幹線の切符を今でも大切に持っていることから、完全に龍之介を見放しているわけではなかったことはきちんと伺えました。また、秀夫は大人になってから新幹線の整備士になっています。龍之介と仲直りするときの会話で、自分が整備した新幹線の話をしていたことから、その新幹線にいつか父と共に乗りたいという気持ちもあったのでしょうか。そして、龍之介が『好奇心に抗えず家庭を顧みなかった父親』から、『子供たちの未来を守るヒーローにして父親』へと覚醒していく様子は親子の役者さん達の熱演も相まって胸が熱くなりました。秀夫の息子で龍之介の孫に当たる新一を予め登場させていたことも、龍之介の台詞に説得力を持たせていたと思います。

 2人が絆を取り戻して変身した仮面ライダーセンチュリーは、リバイやセイバーが突破出来なかったディアブロのバリアを難なく破るなど、対ディアブロ用に作られたライダーに恥じぬ活躍を見せました。一方で、センチュリー単体でディアブロと戦うシーンは少なかったと思いました。

 この百瀬親子は、リバイスのテーマである『家族愛』とセイバーのテーマである『約束』を引き継いでおり、そこは見事だと思いました。

 

②「リバイス」サイド

 続いて、リバイスサイドの感想に移ります。お節介ながらも熱い男、五十嵐一輝が今回も活躍します。

 サブキャラでは、50年後もライダーシステムの開発を行なっているジョージ狩崎が活躍しました。デッドマンズの三幹部も、ディアブロ復活のために暗躍します。他のキャラは尺の都合上あまり出番がありませんでした。

 本作のボスを務めるディアブロは、デッドマンズが復活を目論んでいる悪魔の始祖・ギフの親戚に当たる存在だそうです。しかし、ディアブロについてはあまり掘り下げがなされておりませんでした。強い怪人であることは伝わってきたものの、物足りなさを感じました。リバイス視聴者としてはディアブロとギフの関係が気になる所でもあっただけに、尚更そう思います。他にも、ディアブロの配下としてデッドマンとは異なる悪魔のクリスパーが5体登場しましたが、彼らの掘り下げも薄かったです。

 大方、センチュリーにリソースを割いたために敵の掘り下げを行う時間があまり取れなかったのでしょう。リバイスもまだ序盤であるため、本編での描写に期待したいと思います。

 

③「セイバー」サイド

 リアルタイムで視聴しながらも、個人的には振るわなかったセイバー。今回の映画では今までのレジェンドよろしく、一輝達に先輩ヒーローとしての姿勢を見せてくれました。ただし、主要メンバーとして話に絡んでいたのは神山飛羽真/仮面ライダーセイバーと、新堂倫太郎/仮面ライダーブレイズの2人でした。やはりライダーの人数が多すぎることもあって、約1時間の映画では他のキャラはちょい役になりがちだったと思います。

 ただ、バイス、大二、さくら、飛羽真、倫太郎が未来に移動したときに、飛羽真がバイスを諭したシーンはとても良かったと思います。バイスは『未来にある龍之介の本体を守る』という一輝との約束を破って悪魔の側につこうとしていました。そこで飛羽真が『約束は破った方が苦しいんだぞ』と諭します。幼馴染との約束を守れずに、自分にも相手にも苦しい思いをさせた飛羽真の経験が活きた台詞であると同時に、バイスの成長を促す台詞であったと思います。ただし、悪魔であるバイスの良心に訴えかけようとする飛羽真の行動力はある意味素晴らしいとさえ思いました。リバイスの悪魔は、カゲロウやラブコフがそうでしたが、人間の認めたくない弱さや心の闇を体現した存在という側面もあると思います。そんな存在の一つかもしれないバイスの善性を信じた発言は、流石先輩ライダーといったところでしょう。

 

④その他

 本作は仮面ライダー50周年記念作品という側面もあります。そのために、ショッカーの存在についても触れられたのですが、この話がなくても、リバイス、セイバー、センチュリーだけでも話を回せたのではないかと思います。ショッカーも悪魔のスタンプ(ディアブロスタンプ)を持っているためにフェニックスとは少なからず因縁があったことが描写されていましたが、本編ではあまり掘り下げられないでしょう。

 センチュリー、ディアブロ、アニバーサリー要素と、やりたいことが多すぎて消化しきれていない様子が見られました。

 本郷猛のシーンも、今回演じた藤岡真威人氏の演技は素晴らしかったですが、『50周年だからとりあえず入れよう』という雰囲気が感じられました。藤岡真威人氏には、またいつか仮面ライダーシリーズで演じる姿を見てみたいです。

 それから、レジェンドライダーの扱いで気になるところがありました。クローンライダーなる存在を未来の狩崎が作っており、それをバイス達が変身することで使用するという試みは面白いと思いました。銃撃戦タイプの仮面ライダーバルキリーに近接戦を得意とするさくらが変身したときなどは面白かったです。ただし、ユーリ/仮面ライダー最光がエグゼイドのムテキゲーマーに変身したときにあっさり負けていたことは気に入りませんでした。エグゼイド本編でも、永夢以外ムテキゲーマーを使いこなせないことが描写されていたので、コピーでも同じだったのでしょうか。

 気になるところはこのぐらいでした。

 

あとがき

 本作の評価をまとめると、このようになります。

  • 仮面ライダーセンチュリーの話としては良い
  • セイバー組が先輩らしく活躍しているのも良い
  • バイスは相変わらず可愛い
  • ディアブロ服従を誓うアギレラ様にはそそる(すみません)
  • ディアブロとデッドマンズの関係は掘り下げ不足
  • アニバーサリー要素とセンチュリー、リバイス本編の要素と、やりたいことが多すぎて消化不良気味

 

 ゼロワン、セイバーと、筆者の中での令和ライダーは振るわない印象ですが、リバイスには健闘して欲しいと思います。

 

 それでは、最後まで読んでいただき、ありがとうございました。