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仮面ライダーセイバー第1章感想『結末は誰がどう決める?』

 

2020年9月6日より、「ゼロワン」に次ぐ令和2作目の仮面ライダーシリーズ、仮面ライダーセイバー」がスタートしました。

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仮面ライダーセイバー」は、小説家の主人公が仮面ライダーに変身し、異世界と現実世界を繋ぐ不思議な本の力を悪用する敵と戦うファンタジー色の強い作品です。プロデューサーは高橋一浩氏、シリーズ構成は福田卓郎氏の仮面ライダーゴースト」のタッグとなります。

 

前置きはこれくらいにして、第1話を見た感想を書いていきたいと思います。

 

まずは主人公の神山飛羽真

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冒頭にも書いた通り小説家です。作品はファンタジーを多く書いています。作家なのですが浮世離れした人みたいな感じではなく、子供達に絵本を読み聞かせてあげていたり、知り合いの子供の誕生日に絵本をプレゼントしてあげたりするなど、まるで近所のお兄ちゃんのような親しみがあって子供向け番組の主人公として好感が持てます。その他にも、作品の締め切りは必ず守る真面目さや、相手の様々な言動を『個性』として肯定する器の広さ(?)もあります。その一方で、本を悪用する者は許さないというヒーローらしい熱い信念もあり、今後に期待できそうなキャラです。

ライダーに変身できる能力は幼い頃に手に入れているみたいですが、そのときの出来事の記憶を失っているようです。そこはおそらく今後掘り下げられるでしょう。

 

ヒロインも明るく可愛らしいです。脇役のライダーキャラ達、悪役の方は、第1話の段階ではまだ人物像の詳しい描写がなされていないため、そちらも2話以降に期待したいと思います。

ただ、飛羽真が剣を抜くときのこちらの台詞は中々面白かったです。

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(不破さんなら抜けるとか言ってはいけない

ここで『普通の人間には聖剣は抜けない』という言い方をするとそれこそ普通の台詞になってしまいますが、『普通のホモサピエンス』という言い回しでかなり印象に残るなと思いました。彼の名は新堂倫太郎といい、飛羽真と同じく仮面ライダーなのですが、この台詞は彼のキャラ付けにも関係してそうなのでそちらも掘り下げが楽しみです。

 

続いては映像について

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こちらは本の力で開かれる世界の様子なのですが、

まぁ綺麗!!

ホビット精霊の守り人を思わせる、とても美しいファンタジーの世界が広がっています。

また、本の世界が開かれたときにシャボン玉が飛ぶ演出も美しさの中にどこか得体の知れなさが含まれていていいと思います。

しかし、映像が綺麗な分、予算は大丈夫なのかという心配もあります。凝ったCGといえば、「OOO/オーズ」のガタキリバのことが脳裏を過ぎるので、同じようなことにはならないといいなと思います。

 

変身シークエンスや必殺技にはバンク映像が使われており、スーパー戦隊を思わせる感じになっています。「響鬼」以来となるエンディングではダンスがあり、ここも戦隊みたいだなと感じました。ついでに敵が巨大化する展開もありますが、ここも戦隊っぽいと思います。ここまで挙げた物の中にはコロナ禍の影響で撮影時間を短くする工夫もあるのかなと思いますが、それでも令和2作目として色々と新しいことを模索している感じは伝わってきます。

 

キャラにも映像にも期待できそうだなと思った一方で、

第1話からとにかく情報量が多すぎる!!

と、思いました。

 

まず1話で明らかになった特筆すべき情報を挙げると、

  • 物語開始時点で多数のライダーがいることが示唆されている。
  • 冒頭の説明によると、本によって作られた世界があり、その本の力を巡って今でも争いが起きている。
  • 主人公の幼少期の回想でも本の世界が開いた。
  • そこで幼馴染と思われる女の子がその世界に吸い込まれた。
  • 本の世界が開いた日に謎の人物から不思議な本(セイバーのワンダーライドブック)を託される。
  • 当の主人公はそのときの記憶を失っている(と思われる)。しかしベルトの使い方は知っている。
  • 不思議な本はファンタジーのような世界と現実世界を繋げることができる。
  • 本の力を悪用する者達は仮面ライダーカリバーを中心に集団で行動している。
  • 敵怪人は巨大化する上にフィールド操作で本の世界にワープできる。
  • 本の世界の様子は写真に撮っても記録に残らない。
  • 第1話の最後に2号ライダーが青いライオンに乗って主人公の本屋を訪れる。
  • 冒頭と結びに出てくる謎の解説おじさん。

 

……という具合に、情報量がとにかく多いです。謎の解説おじさんは本当に何者なんでしょうか。

沢山挙げたつもりですが、多分見落としている部分もあると思います…。

 

この点に関しては、プロデューサーとシリーズ構成の前作である「ゴースト」のような情報の出し惜しみはしないぞという気概も逆に感じますが、「セイバー」の場合は1話でこれとなると処理と理解に時間がかかりそうです。

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「ゴースト」は劇中の設定を理解するのにYouTubeのショートドラマや劇場版を見ていないとついていけない部分があったり、話自体も主人公タケルの復活のしすぎや終盤の展開がイマイチ盛り上がらないなどでかなり賛否が分かれ、個人的にも控えめに言って高く評価しているとは言い難い作品でした。ただ、Vシネマや小説版は重厚なストーリーと本編の伏線回収がなされており面白いと思います。とはいえ、『それくらい本編でやって欲しかったよー!』と思う部分も多く(特に小説版)、結局本編そのものの物足りなさは解消されませんでした。それでも、世界観自体はかなり作り込まれていたことは伝わってきました。

 

「セイバー」も「ゴースト」に負けないくらいの情報量があると感じますが、今は2話以降でそれらの情報をどう綺麗に整理していくのかが見ものだと思います。なので、これからも楽しみに見ようと思います。第1話から衝撃的な面白さがあることも大切ではあると思いますが、自分はむしろ掴みはともかく2話以降で描写や伏線を積み重ねて盛り上げていく作品の方が成功すると考えているので、「セイバー」もそうなることを願っています。

 

というわけで、今回は令和2作目のライダー、「仮面ライダーセイバー」の第1話の感想を書きました。平成のシリーズである「響鬼」や「キバ」、「ウィザード」もファンタジー色の強い作品でしたが、今回はそれら以上にファンタジーしていると思います。少し心配な点もありますが、これから先も楽しみです。

 

それでは感想のまとめです。

  • 主人公は良いキャラしている。
  • ファンタジー世界の見せ方はとても美しい。ただし予算が心配。
  • 第1話から情報量が多い。
  • その情報を2話以降でどう綺麗に整理するか、そのやり方次第では良作になれると思う。

以上になります。

まだまだ明かされていない設定が控えているのでしょうが、第1話でかなり風呂敷を広げたような印象を受けます。初見で『これは面白い!』とはなりませんでしたが、それらの設定をどう使うかを楽しみにしたいと思います。

 

あと、セイバーもまたバトスピのカードになりました。

 

こちらはまだ先行登場みたいな扱いです。「セイバー」という作品自体が本格参戦するのは12月ごろからでしょうか。

 

先程も書きましたが、ただでさえ多い情報をこの先どうまとめるのかが気になります。そのやり方次第ではおそらく良作になれるでしょう。

 

それでは、今回も最後まで読んで頂き、ありがとうございました!