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『一緒じゃなくて大丈夫、私スタイルコミュニケーション』虹ヶ咲アニメ第6話「笑顔のカタチ(≧∇≦)」感想

 虹ヶ咲アニメも第6話まで放送され、全13話予定のうちの半分まで到達しました。

 

 今回の第6話は、ボードを顔に付けて歌うスクールアイドル、天王寺璃奈の個人回でした。

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 自分は虹ヶ咲ではせつ菜に次いで璃奈が好きなキャラクターです。そのため、今回の話もとても楽しみにしていました。

 それでは前置きはこれくらいにして、内容の振り返りと感想に移ります。

 

目次

 

内容の振り返り

 物語は璃奈のモノローグから。彼女は表情がわかりづらく、そのために他人に思いを伝えることが難しいと思っていました。クラスメイトに話しかけてみても、その後のアクションを躊躇ってしまいます。自分の姿を反射した窓ガラスに表情を描きたすこともしていました。口角の動き一つでもこんなに違うのに…みたいなことを考えていたのでしょうか。

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 ある日、同じ情報処理学科の先輩である宮下愛と出会い、そこから転期が訪れます。

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 『元気がなさそうだから』と璃奈に話しかけてきた愛は、璃奈が持っているジョイポリスの割引券に興味津々。璃奈はそんな愛のことを最初は怖いと思い、『友達と一緒に行ってください』と割引券を譲ろうとします。そこで愛は、『だったら一緒に行こう』と言いそこから二人の交流が始まります。璃奈にとってはおそらく、長く付き合える友人ができた初めての瞬間だったと思います。時は流れ、スクールアイドル同好会に入って新たな仲間が大勢できた璃奈は、もっと多くの人と繋がりたいと思うようになりました。

 

 オープニング明けのシーンにて。璃奈と愛は侑と歩夢を連れて、ジョイポリスVRアトラクションで遊んでいました。

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 このシーンは、スクスタリリース前に行われていた虹ヶ咲の声優さんのウルトラゲームズの企画にあったVRゲームの対戦を彷彿とさせます。さらに、このゲームで璃奈達が戦っていたクリーチャーがこちら。

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 ちょぼらうにょぽみ氏のファミ通app4コマに登場した宇宙人のネタを、ここで拾っていました。

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 相変わらず小ネタの使い方が上手いなと思います。

 

 同じ頃、璃奈のクラスメイト3人もゲームセンターに来ており、アトラクションで遊び終えた璃奈達に会いました。

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 彼女達はスクールアイドル同好会のファンでもあり、その場に居合わせた愛と歩夢を見て喜んでいました。クラスメイト達は璃奈の自己紹介ビデオも見ていたらしく、そこでは璃奈自身をモチーフにしたキャラクターが動いて喋っていたそうです。

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 璃奈のクラスメイト達から、このジョイポリスにはライブスペースがあり、そこではスクールアイドルもライブをやっていることがあると聞きました。ここでもスクフェスのモブライブのネタが拾われていましたが、東雲学院のスクールアイドルもそこを使ったそうです。

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 ジョイポリスのライブスペースの話をクラスメイトから聞いた璃奈はクラスメイトとの距離を縮めるべく、そこでライブをやることを決心します。このときの璃奈の表情の動きはまだわかりづらいですが、その目つきからは何か心を決めたことが伺えました。

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 自己紹介はキャラに頼ってしまい、あれは本当の自分じゃないからということで、だからこそライブがしたいという気持ちがあったみたいです。璃奈のライブに向けて、同好会でも彼女のライブに向けた準備が始まりました。部長であるかすみは、璃奈がいきなりライブをすると言ったことに驚いていました。ですが、みんな璃奈のライブを楽しみにしています。璃奈自身も、ライブを行えることが嬉しい様子でした。

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 練習風景にて、MCの練習をしている歩夢、かすみの様子もありました。MCを練習する様子を見ていた侑は、かすみの背中を押し、せつ菜の心を開いたときのイケメンぶりからは程遠く、現地ライブで興奮するファンのような言葉遣いになっていました。璃奈自身も、MCについてはできないからやらないはなしと意気込みを述べていました。

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 その他の練習風景では、璃奈が少しずつ柔軟体操もできるようになっていたり、ステップがいい感じに踏めるようになっていたりすふ様子が見られました。また、しずくによる(おそらく)演劇部式のボイストレーニングの様子もありました。

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 練習からの帰りに、璃奈が作ったライブ用の映像をチェックするために侑、歩夢、璃奈の3人は璃奈の家にお邪魔しました。璃奈の家はとても豪勢なマンションで、鍵もスマホで開く、ドアの前に誰がいるかもスマホの画面でわかるというまさにスマートハウスでした。

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 璃奈と家族が住んでいる部屋はというと、璃奈のパソコンがあり、そこにはパソコンピアノを始めとする様々な機器が置いてありました。ピアノまである辺り、おそらく作曲も璃奈自身の手でできると思われます。

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 色々なものが揃っており、充実していると思った一方で、生活感が無いという印象も受けました。璃奈の両親は彼女が幼い頃からとても忙しく、そのため璃奈は昔から一人でできる遊びを多くやっていたそうです。

 

 次の日、いつも通り同好会で練習をした後、せつ菜、かすみと一緒にいるところをクラスメイトに声をかけられました。クラスメイト達は先日璃奈がやるといったライブを楽しみにしていました。そこで璃奈自身も何か話しかけようとしたところ…

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 窓ガラスに写った自分の顔を見て、表情が作れていないことに再び気づいてしまいます。自分でライブをやりたいと決心したところから始まり、普段の練習も少しずつこなせるようになり自信が付いてきたところで、表情のことはどうやっても克服できそうもないと自信を失ってしまいました。それに悲しんだ璃奈は、逃げるように家へ走って帰り、翌日の学校は休んでしまいました。

 学校を休んだ璃奈のことを、同好会のみんなは心配していました。ジョイポリスでのライブも、明日に迫っている中で、どうすればいいかみんなで考えました。

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 そこで愛が、璃奈の家に行くことにしました。他のメンバーも仲間のピンチを放っておけず、同好会全員で璃奈の家に行くことになりました。

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 璃奈の部屋に上がった9人は、璃奈が学校と練習に来なかった理由について聞きました。このとき璃奈はダンボール箱の中に隠れていました。璃奈は小さい頃から表情で気持ちを伝えることが苦手で、楽しいときでも怒っているなどと誤解をされてきたそうです。そのせいで過去の人間関係もうまくいきませんでした。高校に上がったときに愛やスクールアイドルに出会って、これなら自分も変われると思っていましたが、昨日の出来事で再び自信をなくし、『自分はみんなと繋がることはできない』と涙しました。

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 それを聞いた侑は、『ありがとう、璃奈ちゃんの気持ちを聞かせてくれて』と彼女を励まします。それを皮切りに、機械に強いところ、諦めないところ、動物に優しいところといった璃奈のいいところをたくさん挙げていきます。愛とかすみも『できないところはできるところでカバーすればいい』、『ダメなところも武器にしてこそ一人前のアイドルだよ』と璃奈を励まします。このときに愛がダンボール越しに璃奈を抱きしめますが、どんな形でも璃奈の気持ちはちゃんと伝わっているということを表している良き演出であったと思います。

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 一連のやりとりで自信を取り戻した璃奈は、ダンボールを被ったまま立ち上がり、『これだ!』と何かを思いつき、これがクライマックスのライブシーンへと繋がっていきます。

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 そしてついに迎えたジョイポリスのライブ。璃奈はヘッドホンと液晶画面が合体した変わった被り物を身につけてライブに臨むようです。

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 これこそまさしく、璃奈ちゃんボード誕生の瞬間であり、この発明はダンボール越しにみんなと会話をしていたところから着想を得たものでした。

 ライブパフォーマンス開始前は、璃奈が自己紹介ビデオのときに使っていたキャラクターがオーディエンスをお出迎えしてくれます。

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 このキャラクター、実は璃奈ちゃんボードの顔にそっくりで、この後のライブにおける違和感を軽減してくれる役割も担っています。

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 ロボットアニメを思わせる登場の仕方に加え、みんなと璃奈ちゃんボードのお陰で自信を取り戻した璃奈の新曲がついに披露されます。

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 今回璃奈が歌った曲はツナガルコネクト。『ドキピポ ☆エモーション』の頃から璃奈の定番であるテクノポップボーカロイド曲を思わせるアップテンポな曲です。作曲はボカロPとしても有名なDECO*27さん、かすみの『無敵級*ビリーバー』に続き、「ラブライブ!」シリーズで作曲するのは2回目となります。また、『無敵級』よりも『ツナガルコネクト』の方はよりボーカロイドっぽいとも思いました。

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 今回の曲のステージはいつもの心象風景ではなく、璃奈自身が機械に強いという面もあり、彼女が演出を決め作り上げたステージなため、心の中でそう見えるのではなく実際にそう見えるという設定となっており、第5話までのライブシーンとはまた一味違います。また、第1話のせつ菜のライブ以来、ちゃんとしたステージで行われたライブでもあります。璃奈ちゃんボードも、3Dモデルでとても映えており良いと思いました。

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 ライブシーンにて、璃奈の口元が一瞬だけ映るカットも素晴らしいです。

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 ライブの次の日、璃奈はクラスメイトに声をかけられ、ライブの感想をたくさん言いたいからお昼ご飯を一緒してもいいかと聞かれます。もう他人と仲良くできないことを恐れることはありません。紙製の璃奈ちゃんボードを掲げて、『にっこりん』とOKしてくれました。

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感想・総括

 今回は璃奈ちゃんボード制作秘話でもあり、アニメが放送される前はその話を現在の時間軸でやることは予想していませんでした。だからこそ、璃奈ちゃんボードの重要性がより伝わってきたと思います。自信を失っても自らの得意分野を武器にして立ち上がる璃奈の姿には勇気づけられます。

 原作スクスタでは、璃奈ちゃんボードを外すことで璃奈の成長を描くという手法が取られましたが、今回のアニメ第6話では反対に璃奈ちゃんボードを作り、身につけることで璃奈の殻を破るというスクスタとは真逆のアプローチが行われました。そこについても、璃奈ちゃんボードをつけることを感情表現が苦手であるがための『逃げ』の手段として使わず、璃奈が多くの人と繋がるための手段、そして彼女自身の個性として描いたことは見事であるといえます。ある意味今回の話が今のところの放送分でアニメ時空ならではのオリジナリティが最も出た部分であると思います。

 また、璃奈ちゃんボードの製作とそれを用いたライブパフォーマンスは、自分自身をスクールアイドルの世界に上手く適合させていくことも一つの戦い方だともいえる点であるとも思います。かすみやせつ菜、愛みたいに『アイドルといえばこうだ』と色んな人がイメージする能力や適性を持った人も確かに魅力的です。それに対して璃奈は彼女達とは対照的に感情表現が苦手です。しかし、その愛が言うように苦手なことは得意なことでカバーすれば良いといった具合に、機械に強い璃奈は璃奈ちゃんボードでパフォーマンスをする道を選びました。

 自分自身をある分野に適合させていくというのは決してその分野を極めるために個性やアイデンティティを捨てたり、無理に苦手なことをしたりするということではなく、むしろその分野で自分の個性や得意なことを活かす道を探したり、その得意なことで苦手な部分をカバーしたりすることなのかもしれないと今回の第6話で思いました。それは決して、適性や資質といった概念では簡単に測れない部分であるとも思います。そういった意味では、スクールアイドルに正解はないとした宮下愛の個人回である第4話に対するまた一つのアンサーなのかなとも思いました。ただし、璃奈自身は苦手分野の全てを遠ざけていたわけではなく、(おそらく)苦手だった柔軟やダンスなどの運動もライブができる水準までできるようにしていました。

 この展開は璃奈だから、そして、ソロがメインで個々の目指すスクールアイドル像が違っている虹ヶ咲だからこそできた展開だと切実に思います。

 

next虹ヶ咲

 物語は次回に移ります。次回予告ではなんと、3年生メンバーの近江彼方が妹の遥を連れている様子が見られました。

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 モブライブ出身のメンバーで虹ヶ咲に入ったキャラ以外で本格的にアニメデビューを果たしたのは遥が初となります。次回も楽しみにしています。

 

 それでは、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。