澄田さんは綴りたい®︎

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澄田さんは広めたい 第4話「日常」

初めまして。初めてでは無い方はお久しぶりです。澄田兼鈞と申します。

 

実に1ヶ月ぶりの『広めたい』シリーズとなります。

今回紹介するのはこちら。

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「日常」

2006年から2015年にかけて角川書店少年エースで連載されていたあらゐけいいち氏による漫画です。アニメ版は京都アニメーションが作っていました。

『日常』というタイトルとは裏腹に、登場人物達の変わった言動や超展開のオンパレードが繰り広げられるギャグ漫画です。

登場人物の名前は群馬県の地名に由来しており、アニメ製作にあたってロケーションが行われたこともありました。舞台の時定市も、群馬県伊勢崎市がモデルとなっています。

前置きはこれくらいにして、紹介に移りたいと思います。

 

目次

 

○あらすじ

相生祐子は時定高校に通う普通の女子高生である。そんな普通の女子高生の彼女の身の回りでは日々様々なことが起こっている。例えば、突然赤べこや生鮭が頭上に降ってきたり、背中にネジのついた女の子が転校してきたり、生徒指導の先生の下駄箱に木彫りの弥勒菩薩が入っていたり、囲碁とサッカーが合体した奇妙なスポーツの部活があったりと、とにかく様々である。『日常』という名の非日常が今幕を開ける…。

 

1.主な登場人物

①相生祐子

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『みおちゃん、麻衣ちゃん、スラマッパギ!』

本作の主人公。愛称はゆっこ。とにかく明るい性格でテンションが高い。そして、底抜けにバカである。いつも宿題を忘れては廊下に立たされていることが多い。親友のみおや麻衣と一緒にいることが多い。

 

②東雲なの

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『遅刻なんてしたら、フツーの子じゃないって思われちゃう!!』

時定高校に転校してきた少女。ロボット。普通の生活にとても憧れており、クラスメイトに自分がロボットだとバレていないと思い込んでいる。背中のネジを回すと親指が飛んだり、腕を折るとロールケーキや豆鉄砲が出てきたりするなど、秀でた機能が満載である。

 

③水上麻衣

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『起立。礼。着セコ。』

祐子の親友。優等生。しかし授業中にとんでもない寝方をすることもある。表情の変化は滅多に見られないが、よくボケに回っては祐子に突っ込まれている。木彫りの仏像を自分で作ったりするなど、変わった趣味の持ち主。

 

④長野原みお

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『何が起こるかわからない。だから楽しい。それが野球ってね!』

祐子の親友。親友トリオの中では比較的まともな人物であり、ツッコミに回ることが多い。たまに盛大に暴走することもある。同じ学校の笹原という先輩に密かに想いを寄せている。

長野原大介ペンネームでBL本を描いている隠れ腐女子でもあり、そのことはクラスのみんなにはバレたくないと思っている。

 

⑤はかせ

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『はかせです。なのをつくりました。』

東雲研究所の所長。見た目も実年齢も幼児だが、なのを開発した張本人である

日々なんらかの研究を行っており、ロボットや不思議なアイテムなど様々なものを作っている。サメとお菓子が大好物。

 

⑥阪本

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『私は人で言うと20歳だ。“阪本さん”やろ。』

はかせが拾ってきた猫。性別は雄。名前は拾った箱に書いてあった『阪本製菓』という文字が由来。はかせの発明品である“つけると喋れるスカーフ”を巻いて人語を話せるようになった。

なのとはかせには年長者として振る舞おうとするが、はかせの方はそんなことを気にも留めていない。

 

2.「日常」の見どころ

①一癖も二癖もあるキャラクター達

1.で紹介したメンバーを含めら「日常」の登場人物はとにかく個性が……いや、癖が強い人物が多いです。1.ではそんな登場人物の一部を台詞と共に紹介しましたが、劇中では本当にあれらのような台詞を何発も喋っています。どのキャラクターも一度見たらそう簡単には忘れられないであろうインパクトがあると思います。そんなキャラクターが多く登場するので、読んでて飽きないです。

 

②シュール過ぎる展開のオンパレード

ギャグ漫画なので、そこは本当にこだわって描かれていると思います。そのギャグの内容も、会話の流れからは予想がつかないような言動が飛び出したり、キャラクター達が次々と変わった行動を起こしたりするなど、とにかくアクロバティックな展開が盛り沢山で見ていて飽きません。本当に、『どうやったらこんなギャグを思いつくんだ…?』と思うことが多いです。

 

③キャラのかわいさでも勝負

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「日常」は男女両方のキャラが多く登場しますが、少年エース連載だったということもあってか、女性キャラの方が多いのかなと体感的に感じます。そのキャラも、で挙げたように癖が強いだけでなく、ちゃんとかわいさも備わっていると思います。画像のはかせが猫耳をつける様子などもとても可愛らしいです。その他にも、キャラによっては恋愛要素もあり、そこも各々のキャラのかわいさが際立っていると思います。

 

あとがき

今回は『広めたいシリーズ』の第4話として、「日常」という漫画を紹介しました。一度見たら忘れられないくらいインパクトの強い漫画なので、最終巻が出た後の現在でも時々読み返したくなります。単行本も全10巻と集めやすいので、おすすめの漫画の一つです。

 

それでは、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

 

仮面ライダーゼロワン総括・感想『もうちょっと頑張れ、令和一号』

2019年9月より、令和一発目の仮面ライダーとして仮面ライダーゼロワン」がスタートしました。

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「ゼロワン」は、人工知能搭載人型ロボット・ヒューマギアが様々な仕事をサポートする時代で、主人公にしてヒューマギアの製造会社の社長である飛電或人がヒューマギアを悪用し人類滅亡を目論むテロリスト・滅亡迅雷.netと戦い、人類と人工知能がどうやって共存していけるかを模索するストーリーになっております。そんな「ゼロワン」が2020年8月30日に最終回を迎えました。

今回は、自分の一年に渡る「ゼロワン」の感想を述べていきたいと思います。

 

[注意]

この記事は、記事を読む人が「ゼロワン」最終回を視聴済みであることを前提に書いてあるため、ネタバレも含まれます。あと、言いたいことが色々散らかってると思いますがご了承ください。

 

目次

 

◆まずは取り敢えず…

冒頭でも触れた通り、新年号令和最初の仮面ライダーとしてスタートした「ゼロワン」。前シリーズである平成ライダーが「ジオウ」をもって締め括られた中で、例え年号が変わったとしても仮面ライダーというコンテンツが続いていけるかもしれないという可能性をより確かなものにしてくれました。仮面ライダー自体は、自分は基本平成しか見ていませんが長きに渡って追いかけ続けていたコンテンツであるため、そのことについては取り敢えず『お疲れ様でした』と言いたいと思います。

 

◆実際の感想

実際に自分が「ゼロワン」を一年間通して見てきた感想はというと、この記事のタイトルそのままで『もうちょっと頑張れ、令和一号』というものです。序盤は文句なしに楽しめましたが、中盤以降は色々と不完全燃焼というか、いまいち煮え切らない部分が最後の最後まで多いと感じました。

 

「ゼロワン」の序盤は腹筋崩壊太郎というお笑い芸人ヒューマギアが、プログラムされた仕事とは別に人を笑わせる喜びに目覚めていた…要するに自我を獲得したところを滅亡迅雷の毒牙にかかり殺戮マシン・マギアに変貌させられ、それをゼロワンに倒されてしまうところから始まりました。

このマギアという怪人は、自我を獲得、この作品の表現でいうとシンギュラリティ(技術的特異点)に達したヒューマギアが元となっております。さらに(プログライズホッパーブレード登場までは)マギアになったヒューマギアは破壊することでしか止められず、そうやって破壊されたヒューマギアのデータは元どおりにはならないというルールがありました。

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この腹筋崩壊太郎の様なケースが「ゼロワン」ではよく見られますが、個人的にはこの構図がヒューマギアが人工知能を持つが故の悲しみと滅亡迅雷の悪辣さを際立たせており、この冷酷なルールの中で戦わなければならないという緊張感を与えておりとても秀逸な構図だと思っていました。

その他にも序盤の時点で、ヒューマギアは人類の夢だと謳う飛電或人/仮面ライダーゼロワンと、ヒューマギアは人類の敵だと憎む不破諌/仮面ライダーバルカンヒューマギアも所詮は道具だと割り切る刃唯阿/仮面ライダーバルキリーといったA.I.M.S.のライダー達と、主役ライダーとサブライダーとでスタンスの違いをハッキリさせていました。それでも、人工知能の安全と人々の命を守るために共闘する構図も好きな要素でした。また、初期メンバーで女性ライダー変身者がいるところも、平成にはなかった要素だと思いました。個人的に序盤の「ゼロワン」は、仮面ライダーブランドを復活させた「クウガ」や、「ディケイド 」の後で平成ライダーをその先の10年まで続けられる道を繋げた「W/ダブル」に並ぶパワーがあると思っていました。 

 

中盤になると、キャラクターの描写が特におざなりになってきたなと感じる様になりました。

中盤の展開といえば「ゼロワン」において最も賛否両論分かれたであろうお仕事五番勝負のことが頭をよぎります。こちらは内容も大概なものでしたが、これに一年間全45話のうちの10話を使ったことにより、中盤でなされるはずのキャラの成長描写や関係性の変化の描写が不足していった様に思います。お仕事五番勝負は飛電のヒューマギアと天津垓/仮面ライダーサウザー率いるZAIAジャパンの製品であるZAIAスペックを使う人間が何かしらの仕事で対決するエピソードです。この時点でヒューマギアのお仕事紹介と対戦相手の人間の仕事への姿勢云々の話に尺を取られるため、主要キャラの成長や関係性の変化を描写するのに尺を回しづらくなっていたと感じています。そして五番勝負が終わるとヒューマギアや或人たちの夢の話やアーク、滅亡迅雷との決戦の話になっていくわけですが、所々『そうなるまでにどんなことがあったかなぁ…』と思う場面が増えていった様に思います。尺が足りなかったのはコロナウィルスのこともありますが、それを抜きにしてもどうなのかと思うことがありました。

その『そうなるまでにどんなことがあったかなぁ…』と思う傾向がより強かったのは、刃唯阿/仮面ライダーバルキリーではないかと思っています。

例えば彼女は最初、ヒューマギアはただの道具だと割り切った見方をしていました。それが終盤になると『ヒューマギアはただの道具じゃない』といった発言をする様になっていました。しかし、本編における彼女とヒューマギアの関わりは、そういった発言をするに至るまでには決して多かったとは言い難いものでした。それどころか中盤ではZAIAに戻ってから天津の雑用みたいな役回りばかりでした。唯阿を演じた井桁さんも、とあるインタビューでそれに関することと思われる部分に触れていました。

 シリーズの前半は、戦う女性、格好良い女性で、“不破諫”(ふわ・いさむ)というバディがいるという関係性があったのに、急に私の(所属する)会社が変わって(前半で所属していた会社では)上の立場でやっていた私が、急に社長の下で働く、でも“秘書”というような位置づけでもないっていう風になって……。

 自分の役回りが、いきなり変わったことで、私の存在意義とは何なんだろう?この作品で私は何をしたらいいんだろう?と思って。

 特に変身もしないし、感情もあんまり出さないし、その“刃唯阿”という役に対してどうしたらいいのかを模索しているような状況が続いて、その時はすごく不安だったし、自分自身がその役を好きになれない……。「なんでこんなことをしてるんだろう?この人は」って思っちゃったりとか、感情が分からないからどういう顔して立っていればいいか分からないというような時期が続いたのが、いちばん大変だったなという感じです。

(引用:女優・井桁弘恵、女性ライダーに没頭した1年間で何が変わった? | 日刊SPA!

唯阿だけでなく、他のキャラクターにもその様な傾向が頻発していた様に思います。主人公或人も、序盤から終盤にかけて社長らしい業務をしたり社員との絆を深め合ったりといった描写はあまり見られないにもかかわらず、飛電を追われた後に新たなる社長として社員から頼りにされているといった部分が見られました。他にも、滅亡迅雷のメンバーである亡や雷が物語後半で人類滅亡を望んでいたのが終盤で改心した理由が不明瞭であったり、同じく滅亡迅雷のメンバーである迅の行動理由も不明瞭であったりといったことが見られました。滅亡迅雷の司令塔である滅も、自分はアークのハッキングによるものとはいえヒューマギアを散々破壊してきたのに終盤では人類からヒューマギアを救うべく戦うと言っていたり、天津垓/仮面ライダーサウザー毒親の教育による歪んだ完璧主義からくる行動がアークに悪意を植え付けることにどう繋がるのかが不明瞭であるなんてこともありました。仮面ライダーバルカンの不破諌や或人の秘書ヒューマギアであるイズは、それぞれ医者型ヒューマギア・ドクターオミゴトに命を救われたことや或人との交流を通してヒューマギアに対する考えを改めていったり、自分の夢を持つようになったりする、プログラム・ラーニングによる行動とは別で或人に尽くすようになっていくといった具合に描写の積み重ねが他のキャラよりも比較的上手くできていた分、他のキャラがどうしても雑に見えてしまっていたと思います。特に不破は、他のキャラに比べて心情描写が丁寧でわかりやすく、物語の進行と共に成長していることも伝わってきました。その不破もヒューマギアに命を狙われた過去が天津によって植え付けられた嘘の記憶だとわかってから『今までの彼の戦いは何だったのか』みたいに思ってしまったこともありました。

 

物語における心理描写や関係性の積み重ねこそがキャラ造形なのだという話は、自分が以前に書いた記事でも触れました。

キャラ造形とは、設定のみに対して使う言葉ではなく、物語で描かれること全てこそがキャラ造形であると考えています。勿論予め設定を決めておくことも大事ですが、その設定を引き出しにして『このキャラはこういう性格だからこの時は〇〇なことを言う・〇〇な行動をとる』、『こういう性格の背景にはどんなことがあったのか』ということを物語の中で繰り返して積み重ねていくことで、そのキャラの人物像や“らしさ”が出来上がっていくのだと思います。また、作中の状況次第でそのような積み重ねの内容も千差万別になっていきます。要は、キャラ造形とはただ設定を固めることではなく、物語における積み重ねの繰り返しそのものなのです。そしてそれらを見せるためにキャラの見せ場を作ることは殊更重要になります。

(引用:最後に残った(?)道しるべ 〜虹ヶ咲のこれからについて〜 - スミダ屋®︎

この「ゼロワン」では、キャラ造形に置いて過程に不相応な結果が出るといった現象が物語後半で頻発していたなと感じることが多かったと思います。そのために、画としてカッコ良さげな展開があっても返って心に響きづらいといったことが多かったと思います。

 

ヒューマギアの扱いも、五番勝負ではアークからの信号でWi-Fi感覚で暴走させられていたり、終盤では暴走の基準がゼツメライズによるものなのか、それともシンギュラリティに達したら暴走するようになるのかがよくわからなくなっていったと思います。また、五番勝負の最終バッターを務めたMCチェケラがアークの介入なしに人類滅亡を望んだことについてフォローがなされなかったなどの点がむず痒いなとも感じます。極め付けには、アイちゃんという自発会話ができるアレクサみたいな装置にあらゆるライダーキャラの悩みを解決させていた感じです。こちらはヒューマギアみたいに暴走するわけでもないため、尚更ヒューマギアとは何だったのだろう…みたいな気持ちになることもありました。

また、序盤の一貫ニギローのときはヒューマギアは確かに道具だけれど人の心に寄り添える存在であるというテーマを上手く使っていましたが、後半に連れて『ヒューマギアにも心がある』といっておきながらも人間サイドはヒューマギアとどう向き合えばいいのかわからないみたいな雰囲気を感じるようになっていきました。終盤では多くのヒューマギアが滅の鶴の一声で人類に牙を巻いていた辺り、ただの危ないマシーンみたいに写ってしまったのも良くなかったなと思います。

 

キャラ造形とヒューマギアの扱い以外にも思うことはありますが、自分は「ゼロワン」を見る上で特にこの2つが引っかかりました。そのキャラ造形についても、ここでピックアップしたこと以外に引っかかったポイントはありましたが、文字数が膨大になってしまうと思うのでここではほどほどにしておきます。

まとめると、

  • 序盤はキャラのスタンスの違いや平成にはなかった要素が見られ、これからが楽しみであった。
  • 中盤以降のキャラ造形は過程と積み重ねが弱く、それでも画としてカッコ良さげなシーンだけが並ぶなんてことが多かった。
  • ヒューマギアのシンギュラリティ云々の話が何が何だかよくわからないことになってしまった。

ということです。

 

そんな中でついに迎えた最終話。どんな感じだったかと…

 

まぁ、言いたいことはなんとなくわかるんだけどなぁ…みたいな気持ちになりました。

滅とは一応和解という流れになりました。しかし、終盤では一般のヒューマギアも暴走していましたが彼らのことが解決されたようには見えなかったのが少し残念に思います。それから、お互いにそれぞれイズと迅を失ったことにより悪意に身を任せそうになっていた或人と滅ですが、結局イズも迅も復元できたためあまり悲しみが伝わってきづらかったかなと思います。イズの方はデータが初期化された状態での復元とはいえ、或人のやっていることは序盤の声優ヒューマギア回の多澤社長と似たようなことになってしまっている様に見えました(大切な人とそっくりのヒューマギアを作る)。多澤から見たセイネと違って亡くなった人間をモデルに作っているわけではないですが、ありがたみが薄くなってしまうのではと感じる面もあります。或人自身『イズの代わりはいない』と言っていましたが、同じ姿形の別機体とはいえ『普通に代わりはいるから、その代わりに前のイズの真似をさせればいいから』みたいに受け取られてしまうと思います。アークワンになってまでイズの仇である滅を倒そうとしたのは何だったのかみたいにも思います。其雄(或人の父)は『或人は成長した』と言ってましたが、自分としてはどうもしっかり来ません。

 

そして、いかにも『続きは劇場版で』という感じのエンディング。これなんて「ディケイド 」?滅との決着はつけるなど、あちらと違って何かしらの区切りはちゃんと付けているようには見えますが、物語序盤や「令和ザ・ファーストジェネレーション」で掲げられた『人類とヒューマギアの共存』という課題が解決されたという手応えが感じづらく思います。それも劇場版で答えを出すのでしょうか。そこは気長に待とうと思います。

 

◆最後に

そんなこんなで一年間の放送が幕を閉じた「ゼロワン」。先程も触れたように序盤はほぼほぼ文句なしに面白かったですが、中盤以降の積み重ねが弱く、何かしても心に響きづらい展開が多くなってしまったと思います。

それでも、劇場版では今までの戦いに対する回答を出せるのでしょうか。そこは先程も書きましたが公開を待とうと思います。そして、令和ライダーが10周年なり20作品突破なりを迎える頃には「ゼロワン」も令和ライダーの記念碑としての功績が讃えられる日が来るのでしょうか、とも思います。だからその日まで『もうちょっと頑張れ、令和一号』と言いたいと思います。同じく平成ライダーの記念碑である「クウガ」は、クロスオーバーである「ディケイド 」や「ジオウ」でも十分に活躍できたとは言い難い感じでしたが、流石にもう時代が変わったでしょうからその辺はどうなるかわからないですね。

 

取り敢えず、バトルスピリッツでイズがカード化されることは、一視聴者としてもバトスピユーザーとしても嬉しく思いました。

 

 

 

実写スチールでのカード化は「エグゼイド」の“神”以来です。

ついでにバトスピでも、沢山の人が「ゼロワン」のデッキを握ってくれるといいですね。

 

ひとまず、「仮面ライダーゼロワン」、一年間お疲れ様でした。

 

それでは、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

アニメとスクスタ『Love U my friendsが虹ヶ咲の分岐点?』

 

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に、三船栞子が正式加入しました。虹ヶ咲は現在計10人のスクールアイドルが所属するグループとなったわけです。キズナエピソードの選択画面でも虹ヶ咲②という項目があるためら今後も新しくキャラが追加されていくと考えられます。しかし、今現在製作が進行しているであろう虹ヶ咲のアニメ版のキャラデザ総作監が栞子加入が寝耳に水であったかのような反応をツイートしていました(ツイートは削除済み)それから、スクスタの方からは『同じ学校で10人のスクールアイドルが活躍するのはスクスタだけ』という知らせがありました。

これは果たして、栞子や彼女を含め後々増えていくであろう追加メンバーはアニメには登場せず、虹ヶ咲のアニメは初期の9人+高咲侑のままやっていくということでしょうか。もしそうだとするならば、虹ヶ咲はアニメ版とスクスタで方向性が分かれる可能性が考えられます。

 

その方向性の分岐点となると個人的に考えているものがこちらです。

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   Love U my friends

 

『Love U my friends』といえば、2019年に発売された虹ヶ咲の2ndアルバムの目玉曲にしてメンバー9人が歌う曲です。歌詞の内容は、虹ヶ咲のみんなから“あなた”に向けたものとなっています。『なんでLove U my friendsが分岐点なの?』と思われる方もいるでしょうが、今からそう考えられる理由を述べていきたいと思います。

 

目次

 

本題:分岐点はどこにある

まず、スクスタのストーリーと追加楽曲に注目したいと思います。『Love U my friends』と同じく虹ヶ咲の9人曲(だった)『TOKIMEKI Runners』はスクスタメインストーリー7章で3DのダンスMVと共に解放されました。

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その7章では、『TOKIMEKI Runners』が出来上がり、それを虹ヶ咲のみんなで歌うまでの話を描いています。17章では、栞子を加えた10人で歌う様子が見られました。つまり、『TOKIMEKI Runners』はストーリーと密接に関わる楽曲であったということです。

一方、『Love U my friends』はというと、2019年12月のアップデートで同じく2ndアルバムに収録されているソロ曲と共にライブで遊べる曲として追加されましたが、17章まで経った今でもメインストーリーのライブには登場せず、3DのダンスMVも追加されていません。一応SRの衣装で『Love U my friends』の衣装が追加されてはいますが、今更10人になったところで後になって9人曲である『Love U my friends』をメインストーリーのライブで登場させても個人的には遅い気がします。

しかし、『Love U my friends』はその歌詞から同好会みんなの頑張りのその先にあるものを予感させるため、本来ならば虹ヶ咲の物語に関わらせてもおかしくはなかったはずです。

頑張るのが好きで
「負けないよ!負けないよ!」
重ねて来たら(Go Go) ここにいたの

(引用:Love U my friends 一番のサビの前の歌詞)

ドキドキをワクワクへ
変えて行ったけど
今でもね あの景色
(忘れない)

(引用:Love U my friends 二番のBメロの歌詞)

突然 閉ざされて
悔しい日もあったよね
それでも それでも
笑顔があれば いいの!

時々 ぶつかって
ひとりで 不安になって
涙を越えたら
虹がねぇ 見えたの!!

(引用:Love U my friends 最後の大サビの前の歌詞)

こちらは歌詞を一部抜粋したものになりますが、ご覧の様に、虹ヶ咲のみんなの今までの積み重ねを感じさせる歌詞となっております。それでも、先程も述べた様に10人になって、おそらくこれからも追加メンバーが増えていくであろう中で、9人で歌う『Love U my friends』がストーリーのライブに登場させるのは難しく思います。『Love U my friends』を10人以上で歌わせるというなら話は別であり、Aqoursの『空も心も晴れるから』やライブにおける『想いよひとつになれ』の様な事例がある限りなくはないと思いますが、音源でそのバージョンを収録してもいないなら流石に無理があるかなと思います。

 

じゃあどこでそのLove U my friendsを扱うんだよという風に思われるでしょうが、自分は以下の様に考えます。

 

Love U my friendsはアニメ版に持ち越される。』

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これこそが今回の記事における考察の本旨であり、虹ヶ咲がスクスタとアニメで方向性が分かれる(と思われる)場所であると自分は考えています。

 

今までの「ラブライブ!」シリーズのアニメでも、アニメ化する前に作られた楽曲が劇中で使われたことがあります。μ'sなら『僕らのLIVE 君とのLIFE』、『snow halation』、『愛してるばんざーい!』、「サンシャイン!!」では『君のこころは輝いているかい?』が使われました。どれもそれぞれのシリーズが始まったばかりの頃に作られた曲になります。虹ヶ咲でも同じ様なことがある可能性があります。特に『TOKIMEKI Runners』と今回ピックアップした『Love U my friends』は外せないと思います。

 

ここから先は考察というかほぼ妄想になります。

『Love U my friends』は先程挙げた歌詞からして、アニメで歌われる場合はおそらく物語の終盤になると思います。歌詞のニュアンスとしては、μ'sの『愛してるばんざーい!』に近いものだと思うので、『愛ばん』が無印二期の終盤で歌われたときの様な扱いを受けると思います。

以下が『愛してるばんざーい!』の歌詞の一部抜粋となります。

愛してるばんざーい!

ここでよかった 私たちの今がここにある
愛してるばんざーい!
始まったばかり 明日もよろしくね まだゴールじゃない

(引用:愛してるばんざーい! 歌い出しの歌詞)

個人的には『Love U my friends』の『♪重ねてきたらここにいたの』、『♪誓いを胸に今日も歌うよ』という歌詞にどこか通じるものがあると感じます。

 

また、これでもし9人曲である『Love U my friends』がアニメの終盤で歌われると考えると、虹ヶ咲のアニメ版は初期の9人+高咲侑で進めていく可能性があると考えられます。

以上が、虹ヶ咲のスクスタとアニメで方向性が分かれるポイントの考察となります。

 

あとがき

今回は『Love U my friends』がスクスタとアニメで方向性が分かれるポイントになるかもしれない、『Love U my friends』がアニメで歌われるなら虹ヶ咲アニメ版は初期の9人+高咲侑で進めるかもしれないぞという考察を書かせていただきました。とはいえ、実際にその通りになるかはわからないですし、『無敵級*ビリーバー』のドラマパートでは新入部員の話が上がるなどの出来事があり、尚更この記事の通りになるかはわかりません。『Love U my friends』自体も、そのうちMVが追加されてストーリーのライブにも登場する可能性がないことはないと思います。それに、アニメでは10人以上で歌う可能性だって考えられます。ただ個人的には、もしそうだとしてもアニメでは既存の9人をちゃんと掘り下げて欲しい、見せ場をちゃんと作って欲しいと思っていますし、話を作る上ではそれを優先して欲しいと思っています。正直スクスタのメインストーリーは、虹ヶ咲の初期メンバーは一部を除いて描写や見せ場が希薄であった様に思います。キズナエピソードがあるからとはいえ、やり込み要素(キズナレベルを上げる)前提のそちらにキャラの掘り下げを丸投げするのとメインの話でしっかり見せ場を作ることは違います。また、栞子の加入とその流れについても色々と思うことはありますが、ここではノータッチとさせていただきます。ただ、栞子のオーディションがスクスタのリリースから一年前にあったことを考えると、栞子がアニメに出なければそれはそれで気の毒だなと思います。

 

余談になりますが、虹ヶ咲はソロの集まりという形態であるため、正直アニメでは全員曲よりも各メンバーのソロ曲の方が新しく追加される数が多いかな、と思います。だからこそ、全員曲をどう上手く扱うかには注目したいです。

また、実質虹ヶ咲最後の9人曲となっている『未来ハーモニー』の方がアニメで歌われる可能性があるなんてことも意外にあり得るかもしれないですね。

 

それでは、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 

 

令和コソコソ噂話 「鬼滅の刃」風の道しるべ

初めまして。初めてではない方はお久しぶりです。澄田兼鈞と申します。

 

 

今回は、「鬼滅の刃」外伝小説シリーズ第三弾、「風の道しるべ」を紹介したいと思います。

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前回と前々回では、小説シリーズの第一弾、第二弾を紹介しました。

令和コソコソ噂話 「鬼滅の刃」しあわせの花 - 澄田さんは綴りたい®︎

 

令和コソコソ噂話 「鬼滅の刃」片羽の蝶 - 澄田さんは綴りたい®︎

 

今回の巻は、風柱・不死川実弥の過去編が目玉の巻となっております。それ以外の話も面白いです。今回も小説の話を広めるべく、重大なネタバレは避けつつ本編の時系列と照らし合わせて話の紹介をしたいと思います。

それでは、早速紹介に移ります。

 

目次

 

鬼滅の刃」風の道しるべとは

鬼滅の刃」外伝小説シリーズの第三弾。原作・監修は吾峠呼世晴、著者は矢島綾。風柱・不死川実弥の過去を描いた長編・風の道しるべの他に、キメツ学園を含む4話を収録。

 

1.風の道しるべ

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①あらすじ

鬼になって家族を襲った母を殺してから日輪刀や鬼殺隊の存在も知らずに単独で鬼狩りを続けていた不死川実弥。そんな中で鬼殺隊の粂野匡近に助けられ、育手を紹介されて選抜をくぐり抜けた後に彼と共に鬼殺隊としての活動を始める。何かとお節介な匡近を実弥は鬱陶しいと思いながらも、2人は互いに助け合い、友情を深めていった。

ある任務にて、実弥と匡近は十二鬼月・下弦の壱に遭遇し、その戦場にて恐ろしい光景を目にする。

 

②時系列

コミックス19巻の実弥の回想からこの話に繋がる。

 

③感想

風柱・不死川実弥の過去のお話です。鬼滅の刃」の小説シリーズでは初めて戦闘シーンが出てくる話でもあります。ここで登場する下弦の壱は、無限列車編で炭治郎達を苦しめた魘夢とは別人です(やっぱり下弦の鬼は入れ替わりが激しいな)。 

粂野匡近は原作にも実弥の回想で登場しますが、詳しい人物像はここで触れられます。あらすじにも書いた通り、かなりお節介な人物ですが、柱になる前の実弥に『お前には自分の幸せを諦めて欲しくない』という言葉をかけるなど、本気で彼のことを気にかけています。彼自身も『モテたい』など、その年の男性らしい願望があります。

ここで実弥の話に戻ります。彼はただ1人生き残った肉親である玄弥にだけは自分の様な死と隣り合わせの苦しい道を歩んで欲しくないがために彼を突き放していました。そうすることしかできない自分を悔いてはいましたが、自分は匡近の様にはできないと悟ってもいました。肉親と共に戦う道を選んだ主人公の炭治郎とは対照的な長男ですが、家族を失い、新たな生きる場所で出会った仲間も失いながらも前へ進んでいく様はどこか通じるものがあると思います。

 

2.鋼鐡塚蛍のお見合い

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①あらすじ

誰よりも刀を愛し、刀に愛され(?)、鬼殺の剣士の日輪刀の鍛冶屋を請け負う男、鋼鐡塚蛍。しかし、彼は刀を大切にするあまり刀の扱いにやたら厳しく、剣士とのコミュニケーションに難を抱え、炭治郎を除いて担当を外されることが多かった。同僚の刀鍛冶である鉄穴森は、『彼も所帯を持てば彼も落ち着くだろう』と考え、里長に鋼鐡塚のお見合いを提案する。ちなみにお見合いの相手は里長の好みによる選出からか、とても美人である。

 

②時系列

十二鬼月上弦の肆と伍による刀鍛冶の里襲撃事件の後(コミックス15巻の時空)

 

③感想

あの鋼鐡塚さんがお見合い……?何歳ですかと聞かれるくらいに怒りんぼの鋼鐡塚さんが…。というのがまず率直な感想。ただし、彼も仮面の下は意外とイケメンなので、黙っていれば意外とモテそうだとは思います。黙っていればの話ですが。ちなみにお見合い自体は劇中では結構いい感じに進行しておりました。とはいえかなり緊張のご様子でした。

あまり細かく言うとネタバレになってしまうので詳しくは触れませんが、話の終盤で鋼鐡塚がお見合い相手の女性に言ったことは、刀鍛冶としての誇り、刀への愛、それから、刀を使って誰かのために戦う炭治郎達への素朴な気遣いを感じました。上弦の伍の妨害に遭っても刀の研磨をやめない姿勢は伊達ではないなと思いました。

 

3.花と獣

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①あらすじ

禰豆子がついに太陽光を克服した。伊之助は彼女に親分呼ばわりされたいがために必死に言葉を覚えさせようとしていた。そんな中で、蝶屋敷で負傷した隊士の世話をするメンバーの1人・きよの髪飾りがカラスに取られてしまう。伊之助は気にするなと流そうとするが、カナヲからあの髪飾りは亡き姉・カナエからもらった大切なものだと聞き、彼女と共に髪飾りを探しに行くことにした。

 

②時系列

十二鬼月上弦の肆と伍による刀鍛冶の里襲撃事件の後、柱稽古の前(コミックス15巻の時空)

 

③感想

カナヲと伊之助の話です。かつては自分で考えて物事を決められず、銅貨の裏表で行動を決めていたカナヲも、本当の意味で自分で考えて行動できるように、自ら大切な人や仲間のために行動できるようになったなと成長を感じます。伊之助も原作で炭治郎や善逸に諭される度に何かと口答えしてはいるものの、物に対する価値観や他人に対する思いやりは確実に成長しています。

そんな感じに誰かのために自ら動けるようになったカナヲと伊之助だからこそ、原作終盤における上弦の弐・童磨との戦いで勝てたのかな、とも思います。童磨は自分にも他人にも関心が薄く冷淡な性格で、思いやりとは程遠い人物ですからね。だからこそ、カナヲと対峙するボスキャラとして相応しかったと思います。

 

4.明日の約束

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①あらすじ

上弦の肆と伍の戦いの後、霞柱・時透無一郎はかつて自分の刀を作ってくれていた鍛治職人・鉄井戸の墓参りに刀鍛冶の里へ出かける。刀鍛冶の里の人々は鬼の再襲撃を警戒してすでに予め用意していた空里への移動を開始していた。そんな中で無一郎は、里で自分が助けた少年・小鉄と再会し、彼とある約束を結んだ。

 

②時系列

十二鬼月上弦の肆と伍による刀鍛冶の里襲撃事件後の柱合会議の後(コミックス15巻の時空)

 

③感想

鬼滅の刃」における自分のお気に入りのキャラクター、時透無一郎が主役の短編です。記憶を失っているときはただ鬼を倒すことにしか興味のなかった無一郎ですが、記憶を取り戻してからは本来の優しい人柄が現れました。そのおかげで、小鉄とも『僕らは友達だ』と本作で言えるくらいに仲良くなれました。小鉄も、今は鍛治職人の子供としては未熟ですが、これからの成長に里長も周囲の人も、無一郎も期待しています。

無一郎の方も、小鉄同様にこれからが楽しみなメンバーでした。それだけに、せっかく記憶を取り戻した後での上弦の壱・黒死牟との戦いはとても悔やまれます。

 

5.中高一貫!キメツ学園物語 〜ミッドナイト・パレード〜

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①あらすじ

キメツ学園に新任の教師・胡蝶カナエがやってきた。美術教師の宇髄天元やその他の教師は、彼女の歓迎会を開き、みんなで楽しそうに飲んだり食ったりしていた。飲み会の席で、宇髄は学園の都市伝説の妖怪の話を耳にする。まず一つ目は、壺から出てきては生徒たちにマウンティングを繰り返す妖怪、二つ目は泣きながら床を這いずり回る老人とのこと。特に大した物じゃないだろうと流そうとする宇髄だったが、とにかく生徒達に安全な学校生活を送ってもらいたい一心の社会科教師・煉獄杏寿郎はそれを黙っていない。仕方なく宇髄は、煉獄、カナエ、体育教師・冨岡義勇と共にその妖怪を倒しに行くことにした。

 

②時系列

不明。

 

③感想

小説のキメツ学園シリーズ第3弾です。壺から出てくる妖怪と泣きながら床を這いずり回る老人はどう見ても上弦の伍・玉壺とコラ画像で有名な)上弦の肆・半天狗ですね。今回の巻では刀鍛冶の里の戦いの後の時系列の話が多かったので、そこで活躍した彼らが今回の収録分のキメツ学園に登場するのも何かの縁でしょうか。キメツ学園における他の上弦のメンバーでは、全巻「片羽の蝶」に収録された話で上弦の陸・妓夫太郎・堕姫兄妹が登場しています。そのときの彼らはキメツ学園の一生徒という役割でした。

今回のお話では、『カナエ姉さん、そんなこともできたんですか?!』となりました。あくまで学園パロ時空の中でですが。

 

あとがき

今回は「鬼滅の刃」外伝小説シリーズ第3弾、「風の道しるべ」の紹介をさせていただきました。実弥のことをまたさらに見直すことができる一冊でした。

そういえば、無限列車編の主題歌も公開されましたね。LiSAさんの新曲なので、そこも含めて映画を楽しみにしています。また、無限列車編の感想も当ブログで書く機会があればいいなと思っております。

 

それでは、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

『ドラマとアニメと飯テロ』ゆるキャン△実写版感想

初めまして。初めてではない方はお久しぶりです。澄田兼鈞と申します。

 

最近、「ゆるキャン△」の実写ドラマ版の再放送があったため、それを見ていました。

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正直漫画作品の実写版は基本的に当たりのものは一握りでそれ以外はイマイチというイメージが強く(少女漫画や一部青年漫画等は別)、増してきらら系は実写化とは縁遠いものだと思っていましたが、「ゆるキャン△」の実写版はネットを見る限りあまり悪い評判は見かけませんでした。自分は「ゆるキャン△」のアニメ版を見たことがあるので、それと比べるという意味でも実写版を見てみました。実際に、なかなか面白かったです。今回はその感想を書き綴りたいと思います。

 

ちなみにアニメ版については、こちらの記事で紹介しています。

虹ヶ咲アニメと同じスタッフの作品の感想まとめ - 澄田さんは綴りたい®︎

ゆるキャン△のアニメ版とラブライブ!虹ヶ咲のアニメのシリーズ構成が一緒でしたので…) 

 

目次

 

1.ストーリーについて

ストーリーは、リンとなでしこの出会いから野外活動サークル(以下野クル)のクリスマスキャンプまでというアニメ版の構成をなぞるような流れになります。ただし、アニメ版及び原作漫画ではリンとなでしこでダブル主人公という扱いでソロキャンプ以外にも他人とキャンプをすることの楽しさを知っていくリンと、リンや野クルの皆との交流を通してキャンプの魅力にはまり込んでいくなでしこという構図だったのに対し、ドラマ版はリン役の福原遥さんが“主演”という扱いであるため、リンの視点での物語という面が強調されているように思います。ドラマ版のなでしこはあくまで準主人公のような扱いに見えます。

上記の通り構成自体はアニメ版をなぞっていますが、千明のアルバイト先の話がなかったり、リンの祖父が出なかったり、現実世界でも活動しているキャンプYouTuberのヒロシさんが登場したりするなどの変更点があります。ヒロシさんの扱いについては、現実世界同様に有名なキャンパーであり、千明が彼のファンであるという設定が付け加えられたために野クルの皆にとってキャンプがカジュアルなものであることがはっきりと伝わってきました。『キャンプドラマだからとりあえず出してみよう』みたいなノリを感じず、『ゆるキャン△世界にもヒロシさんがいたらきっとこんな感じに野クルのみんなも憧れるのかなぁ』と思えるような扱い方でした。

多少の変更点はあるものの、実写版あるある(?)の改変は多く加えず無難にアニメの構成をなぞることはとても堅実であったと思います。しかしそれも、実写化は実写化でも映画ではなく連続ドラマだからこそできる構成でもあるのかなと思いました。

 

2.役者とキャラについて

ゆるキャン△」に限らずどの作品でもそうですが、漫画作品の実写化で一番見られるところはやはり役者であると思います。役者とキャラが合っているか、役者がキャラに合う演技をしているか。ここはどの実写化も抱える課題かなと思います。個人的に「ゆるキャン△」の場合は、すごくハマっている人とやっぱり二次元には敵わないかなぁ…と思う場合とがありました。

 

まず、主演でリンを演じる福原さんはとてもハマり役でした。

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福原さんといえば、NHKEテレの「あいまいまいん」のイメージが個人的に強いですが、リンの役柄はそれとは対照的にクールでダウナーな感じです。しかし、その雰囲気も見事に演じ切っていたと思います。喋り方と発声もアニメ版を意識していたのでとても良かったと思います。

 

野クルのメンバーである大垣千明を演じる田辺さんも、とても良い味が出ていたと思います。

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リンとは正反対の暑苦しいハイテンションさが良い感じに表れていました。また、アニメ版では顔芸がよく見られた千明ですが、実写でも顔芸は健在でした。声はアニメ版に比べると低めですが、立ち振る舞いや表情の作りなどは、そのまま二次元から飛び出してきたような再現度の高さでした。

 

一方、なでしことあおいは、役者の人は頑張ってはいましたけれども個人的には二次元における彼女たちを実写で再現するのは難しいのかなと思いました。

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特になでしこは、二次元だからこそ、その良さが出るキャラ…というより、二次元でなければ表現するのが難しいキャラなのかなと思います。「けいおん!」の平沢唯に似ているとも言われているなでしこですが、確かにそれもわかります。なでしこや唯みたいなタイプの天然系は実写での表現が難しいと思います。

 

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あおいはなでしこほど三次元での表現が難しいキャラだとは思いませんが、それでもその傾向は多少感じました。彼女といい、「ラブライブ!」の東條希といい、(おそらく)関西人ではないのに関西弁を喋るキャラはたまに見ますが、それも二次元でなら(エセ関西弁が嫌いな人は除いて)違和感を感じづらいのかなと思います。

 

ただし、2人とも流石に10話以上も見ていれば慣れました。それでも、二次元のキャラに近づけようとしている様子は見られました。

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(なでしこ役の大原さん)

 

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(あおい役の箭内さん)

 

アメンバーの最後の1人、斎藤は二次元と実写のどちらでも表現しやすいキャラなのかなと個人的に思いました。

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(斎藤役の志田さん)

役者の力や再現の難易度の話というよりは、斎藤自体が二次元も三次元も両方いけるキャラなのかなと思います。

ちくわ(斎藤が飼っているチワワ)まで再現するあたり、気合いを感じます。

 

3.実写だからこそ出せる魅力

ゆるキャン△」のアニメ版は、舞台となる山梨や長野のロケハンをよくやったんだなということが伝わってきました。それが実写になると、実際にアニメに出てきた場所で撮影を行うため、アニメ以上に各キャンプ場の魅力が伝わってきました。アニメと一緒に見れば、アニメの聖地巡礼の映像ガイドのようにドラマを楽しめると思います。実際に撮影する富士山の風景などは、やはり実写ならではの良さがありました。

また、アニメ同様に料理や食事のシーンがありますが、それが実写だと尚更美味しそうに見えます。まさに飯テロ

 

あとがき

今回は「ゆるキャン△」の実写版について書きました。大まかな感想をまとめると、『実写だからこそ表現の幅が広がる部分もある。一方で、キャラクターなどはやはり二次元だからこそ良さが光ると思う部分もあった。役者さんは皆、芝居からキャラクターに対する愛を感じた。』と言った具合です。

 

ゆるキャン△」はアニメ第二期も決定しているので、そちらも楽しみにしています。自分もいつか山梨や長野のキャンプに行ってみたいです。

ちなみに、主題歌はオープニングはアニメ版が、エンディングは実写版の方が自分は好きです。

 

それでは、今回も最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

スクスタ、ラブライブ版FGO説

初めまして。初めてではない方はお久しぶりです。澄田兼鈞と申します。

 

スクスタでは、というより虹ヶ咲では、新メンバーとして三船栞子が追加されました。

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「サンシャイン!!」のsaint snowのようなライバルとの共闘ではなく、主役グループの追加キャラとしての扱いになります。しかし、スクスタのメインストーリーでは既存の虹ヶ咲メンバーを差し置いて彼女の加入に10章ほど使っていたり、そもそも彼女の人物像が気に入らないなどの理由で加入に対する気持ちは正直複雑です。追加メンバーを作ることに反対というわけではなく、その過程が気に入らなくてすんなりと受け入れられない感じです。喜んで歓迎はしていません。

また、スクスタのライターが呟いていましたが、『これからも色々な子が活躍する』そうです。これが果たして今現在のストックで見せ場が希薄だったメンバーのことなのか、それとも栞子以外にも新キャラを追加していく予定なのかがわかりません。正直今の自分はスクスタを続けるモチベーションが低いですが、もし後者だとしたらこのように考えられると思います。

 

スクスタの世界観が過去作のキャラと主人公を含むゲームオリジナルのキャラが共存する世界であると考えれば、それこそ「Fate」シリーズのゲームである「Fate/Grand Order(以下FGO)」に近いものであると思います。

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つまりどういうことかというと…

 

スクスタはラブライブFGOである…かもしれない説

 

ということです。

 

FGOも、過去作のキャラを登場させつつゲームオリジナルの英霊を多数追加し続けています。スクスタも、PDP発足当時の『and more』表記や今回の栞子追加のことからして、虹ヶ咲の仲間を増やすという名目でゲームオリジナルのキャラ(もしくはスクフェスの一般部員)を随時追加していく可能性があると考えられます。

FGOに例えるなら、あなたちゃんがぐだ男・ぐだ子、虹ヶ咲の既存メンバーがマシュやオルガマリーといったカルデアのメンバー、μ'sやAqoursがアルトリア(セイバー)やジャンヌ(ルーラー)といった過去作出身の英霊、栞子がFGOで新たに登場した英霊といったところでしょうか。

自分はFGOを一時期やっていただけな上に「Fate」自体も基本は「stay night」や「zero」しか追っていない身ですが、つまりはそういうことなんじゃないかと思います。虹ヶ咲はもともとゲームが主体のコンテンツであり、アニメ化の予定も本来はなかったそうなのであり得なくはないでしょう。ソロの集まりという設定も、新キャラを追加しやすくするためのものであると考えられます。公式的にも、μ'sやAqoursの正当な系譜に当たるグループが「スーパースター」であると思うので、虹ヶ咲は外伝的な扱いでそのような商売の実験場のような扱いだったのかなとも思います。

また、単純にアイドルものと考えるなら、FGOよりも「アイドルマスターシンデレラガールズ」がデレステ初登場のアイドルを増やし続けている状況に近いという見方もできると思います。

 

それを裏付けるかのように、キズナエピソードの選択画面はこんな感じに。

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(画像はTwitterで見かけたものをそのまま転載させていただきました)

まだまだ枠がありますと言わんばかりのこの感じ。栞子の他にもスクールアイドルはおそらく追加されるのでしょう。

 

とはいえ、その新キャラを追加するならするで、それまでのストーリーの中で既存のキャラも大切にするべきであったと思います。その上スクスタがリリースされるまでの期間で今回のようなことがあるという告知が何もなく、虹ヶ咲は9人(+あなたちゃん)でやっていくものだと錯覚させてしまっていたことは、運営の仕事ぶりに不信感を抱かれても仕方がないと思います。また、「ラブライブ!」のように声優さんのパフォーマンスとキャラがリンクするという名目のコンテンツで昨今のソシャゲよろしくキャラを追加し続ける方法は「バンドリ」を思わせます。あちらのようにその方法が軌道に乗れば良いのですが、個人的には今の「ラブライブ!」でそれが上手くいくのは素人考えですが難しいのかなと思います(ただしバンドリもリアルライブをがっつり行えるグループは限られていますが)。μ'sのアニメでも、亜里沙(絵里の妹)がμ'sに入りたいと言っていたのを結局諦めていたり、「サンシャイン!!」のAqoursは3年生が卒業してもAqoursとして活動を続けてはいるものの実際に卒業していった後の出来事は描かなかったりするなど、「ラブライブ!」ではチームの形を変えることに優しくない土壌が出来上がっているのかなと思います。ただ、自分は別にチームの形を変えること自体に文句があるわけではなく、『その前に既存のキャラを蔑ろにしてまで新キャラを押すのはやめようか』と思っています。

 

そうなると、虹ヶ咲のアニメがどうなるかが尚更読みづらくなります。今回比較対象として挙げたFGOはゲームのストーリーをアニメ化しています。一方虹ヶ咲のアニメはスクスタとは異なるストーリーをやるそうですが、既存の9人+高咲侑(あなたちゃん)だけでやるのか、それともスクスタみたいに新キャラも追加するのかはわかりませんが、そこはそこで実際に見るのを待とうと思います。

 

……と思っていた矢先にこんなお知らせが…

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(画像はTwitterのフォロワーさんからお借りしました。)

 

『同じ学校で10人のスクールアイドルが活躍するのはスクスタだけ』?

 

つまりアニメは9人+高咲侑(あなたちゃん)でやるということでしょうか。『スクスタとは異なるストーリー』という言葉がどこまで違いが出るのかは見ものだと思います。

 

(2020年10月24日追記分)

自分はスクスタの方はアニメの放送開始と共にやめてしまいましたが、Twitterを見ている限りではまた新しいキャラが登場したみたいです。

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19章の予告で意味ありげにシルエットが出ていましたが、おそらくこの2人も追加メンバーであることは確定でしょう。虹ヶ咲、というよりスクスタは昨今のソシャゲよろしくキャラを沢山追加する商売がしたいという読みは当たりのようです。

 

最後に行っておきますと今回の記事は、『そういうことだから栞子やそれ以降追加されるキャラを受け入れろ』という趣旨のものではなく(むしろ自分は加入を喜んで歓迎してはいない)、『(あくまで憶測だけど)運営の意図は多分こういうことなんじゃないか』という内容のものです。

 

それでは、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

『こんなの絶対おかしいよ』三船栞子加入の感想

2020年8月3日、「ラブライブ!」の(一応)三代目の主役グループである虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会に新たなメンバーが加わりました。

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その名も三船栞子です。

 

彼女はスクスタ発となるメンバーで、ストーリー8章から登場しており、17章で正式加入となりました。saint snowのようにライバルとの共闘という形ではなく、文字通り追加メンバーという形になります。しかし、正直自分は正直彼女を手放しで受け入れることが難しく思います。また、三船栞子というキャラのことも、正直に言うと嫌いです。その理由を今回は列挙していきます。そして、ここで今の自分の気持ちを整理したいと思います。

 

目次

 

1.既存メンバーを蔑ろにしてまでやりますか?

スクスタのストーリーは虹ヶ咲のメンバーと彼女達をサポートするあなたちゃんが主役となって話が進みます。つまり、実質スクスタが虹ヶ咲にとっての本編なのです。しかし、その虹ヶ咲のメンバーも、メインストーリーではあなたちゃん、歩夢、かすみ、せつ菜を除くエマ、しずく、愛、彼方、果林、璃奈の6人は見せ場が希薄でした。その調子でリリース当初のストックである7章まで行き、8章で栞子が登場してからその傾向はさらに強まりました。実質8、9章から17章までの話は、栞子が同好会に加わるまでの話であったといえます。キズナエピソードがあるからいいだろという意見もあるでしょうが、キズナレベルを上げることを必要とするそれよりもメインストーリーの方を多くの人が見る可能性の方が大きいと思いますし、だからこそそのメインで主役メンバーの描写が希薄なのは大いに問題があると思います。それに、栞子がプレイアブルになる以上、彼女にもキズナエピソードが追加されることになります。μ'sやAqoursについては、言わば海賊戦隊ゴーカイジャー仮面ライダージオウに出てくるレジェンドキャスト枠のようなものだと捉えて割り切ってはいましたが、その扱いも5、6章を除けば中途半端だったように思います。

 

自分は別に、9人(+1人)の中に新たなメンバーを加えることそのものに文句があるわけでも、9人の形を崩すことに文句があるわけでもありません。事実、「ラブライブ!サンシャイン!!」の劇場版でsaint snowの元メンバー・理亞が浦女に転校しAqoursに入るかもしれないといった話が上がったとき、最終的にはそうはならなかったものの『なるほどそうくるのか』と思ったことがありました。しかし、ただでさえ見せ場の乏しい既存メンバーが多くいたり、その関係性の描写が希薄だったりする中で、新キャラの為に尺を多く使うのはいかがなものかと思います。加えて、虹ヶ咲のメンバーはスクスタ内では虹ヶ咲2ndアルバムやユニット曲もMVが付いていないというのに、栞子の追加とモデリング実装にリソースを割くというのもどうなのかなと思いました。

 

それから、栞子参戦は虹ヶ咲始動の頃から既定路線であったらしく、それを裏付けるようにPDP(虹ヶ咲・スクスタの初期名称)発足当時のビジュアルに『and more…』なる表記がありましたが、声優さんの生放送や「にじよん」、その他の媒体では普通に9人で展開されていたために虹ヶ咲は9人(+あなたちゃん)でずっとやっていくものだと錯覚させられてしまったように思います。先程は9人の形を崩すことに反対しているわけではないと書きましたが、歩夢、かすみ、しずく、果林、愛、彼方、せつ菜、エマ、璃奈からなる9人をかけがえの無いものとして特別視してはいたと思います。ユニットだって9人で人数分けて今の形になりました。しかも、ブレードの色だって9色だったのに… おそらくこれはスクスタのリリースが遅れたことが原因であると思われます。

それと、スクスタのライターさんが『これからも色々な子が活躍する』と呟いていましたが、栞子以外にもキャラを追加していくつもりなのでしょうか。もしそうだとしたら、今度は何かしらのアナウンスが欲しいと思います。正直スクスタを続けるモチベーションは低いです。それでも、栞子のときもアナウンスが欲しかったと思います。

(つまりはそういうことですよね。でもやり方がよくないかな。)

 

2.せつ菜推しとして複雑過ぎます

栞子と言えば、優木せつ菜から生徒会長の座を奪ったことも挙げられます。そのときせつ菜には、『生徒会長とスクールアイドルの両立は難しい。あなたはどちらも中途半端だ。』という旨の発言をしていました。しかし、栞子がスクールアイドルになるということは、普通に生徒会長とスクールアイドルを両立するということになります。そうなると、相対的にせつ菜の株が下がってしまうとも捉えられます。せつ菜が生徒会長をやっていたのは趣味活動を禁じている親の目を盗んでスクールアイドルをやる時間を取るためでした。しかし、彼女本人はその生徒会長の仕事も好きでやっており、先生からの評判も良かったと劇中で触れられていました。ただしせつ菜自身も、生徒会選挙でまるで公開処刑のような方法で負けて以来は本筋で名誉挽回できるような展開も特になく、栞子と同好会で何かがある度に栞子を持ち上げる発言を繰り返しており、まるで良いところがありません。これが現実の人間なら、せつ菜は栞子にコンプレックスを抱いてもおかしくはないでしょう。もしも、『生徒会長としては負けちゃったけど、その分スクールアイドルとしては精進していった』という描写がなされればまだ良かったのですが、それすらありません。加えて、選挙戦の後日談であるキズナエピソードではせつ菜の根幹に関わる毒親との確執が描かれましたが、肝心の毒親本人は登場せず、確執の解消自体もとてもあっさりとしたものであったため、せつ菜の掘り下げとしては描写が甘すぎると思いました。

そのような状況で栞子がスクールアイドルになる、同好会に仲間入りすることはあまり面白くないです。

最初の頃に私情でスクールアイドル同好会を廃部にしようとしていたことを考えても『今更どの面下げて』と思いますし、せつ菜に謎のリコール制度を使って再選挙を行い、その上全校生徒の前でせつ菜の弱みを晒して勝ち逃げしたことはストーリー展開としても雑ですし、普通に面白くないですね。その上自分自身は平然と生徒会長とスクールアイドルを両立というのは明らかにせつ菜の株が下がることは明白です。せつ菜推しとしては純粋に悲しい限りです。

そんなせつ菜が栞子を持ち上げる発言を繰り返していることについては、本人が納得している(ように描かれている)とはいえ自分がせつ菜推しであることを抜きにしても気の毒に映ります。

思えばせつ菜の生徒会長設定も、初めから栞子の踏み台になるためのものでしかなかったように思います。せめてアニメ版では幸せになってほしいと思います。

 

3.運営の体制について

 

①ちゃんと足並み揃ってる?

栞子が虹ヶ咲に加入するとわかったその日、虹ヶ咲アニメのキャラクターデザイン担当の横田拓己氏が栞子加入に驚いているかのようなツイートをされていました。栞子はアニメには登場しないということでしょうかそれとも、仲間になることはわかっていても正式加入するとは思っていなかったのでしょうか。ちなみに該当ツイートはご本人によって消されています。

アニメにおいて重役スタッフの1人であるキャラクターデザイン担当がこの様な発言をするということは、監督や脚本家も今回の件の情報は入ってきていないということでしょうか。それから、スクスタのシナリオにも目を通していないのでしょうか。正直自分としては、アニメに栞子が出ようが出まいがどちらでも良いですし(むしろ出て欲しくない)、そもそもアニメ自体スクスタとは違う話をやるそうなのでゲームのシナリオは気にしなくても良さそうな気はしますが、流石に情報共有がなされているか怪しいと思われる場面があったのはどうなのかなと思います。展開を知っているか知らないか以前にそもそもスクスタの話作りに参加していないがために出た反応であるとも受け取れますが、実際にアニメでキャラメイクなどをやるぞとなった時に困らないか少し心配であります。

 

②結局スクスタの延期が悪い

あとは、1.で述べたようにスクスタのリリースが遅れたため、栞子が新しく9人(+1人)の中に加入する上で賛否が分かれる土壌が出来上がってしまったと思います。おそらくスクスタが予定通りリリースされていれば、また、事前に何か告知があれば割とすんなり受け入れることもできたでしょう。とはいえ、同じく1.で触れたようなスクスタの他キャラを蔑ろにしてまで栞子の描写を優先するストーリー構成では、予定通りリリースされたとしても自分のようにすんなりと受け入れることができない人はいずれにせよ現れたと思います。

 

③こんなの疑いたくないけど

それと、栞子の担当声優である小泉氏が所属しているアミューズですが、最近は「ラブライブ!」の中で大きな権限でも持っているのでしょうか。一応調べてみたところ、「ラブライブ!」の看板グループのマネージメントはやっているそうですね。

Aqours国木田花丸役の高槻氏や虹ヶ咲の桜坂しずく役の前田氏はアミューズ所属です。それ以外でも思い返せば、saint snowの2人もアミューズ、今回の栞子の声優もアミューズ、そして、次期シリーズ「スーパースター」の一般公募オーディションで受かった人が所属する先もアミューズ………

 

別に中の人を悪くいうつもりはありません。

 

スクスタのストーリーにおける異常なまでの栞子押しも、アミューズのオーダーなのでしょうか。ここは陰謀論の域を出ませんが、そう疑う人が多少現れるのも仕方がないと思います。関係はないと思いますが、アミューズ声優が1人もいないμ'sの10周年を「ラブライブ!」公式アカウントが祝わず、その一方でAqours5周年のツイートばかりしていたのも、何かあるのでしょうか。そこも流石に陰謀論の域を出ませんが、特に変なことはないことを祈ります。ちなみに「ラブライブ!」シリーズの母体の一つであった電撃g'sマガジンさんの公式アカウントではμ's結成10周年を祝っていました。

ここ最近の公式がμ'sをあまり前面に出さない理由は、現役であるAqoursや虹ヶ咲、後発の「スーパースター」と違い、μ's声優の平均年齢がいい歳であるため彼女達の体力的に「ラブライブ!」の売りの一つであるリアルライブ等の新たな販促に繋げにくいからという事情があるのかなと思います。しかし、「ラブライブ!」の初代であるはずのグループであるμ'sの結成10周年くらいは、公式アカウントで祝ってあげても良かったのではないかと思えてなりません。

 

④余談:そもそも最初からグズグズだったかもしれない件

栞子とは関係のない話ですが、虹ヶ咲の運営といえばちょぼらうにょぽみ氏(以下ちょぼ氏)のファミ通appの4コマ漫画のことも一時期物議を醸していたことがありました。ちょぼ氏の4コマは、虹ヶ咲が発足したばかりの頃から連載されていました。

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画像の通り、とにかく歩夢のキャラ崩壊が激しいです。この漫画の内容が叩かれていたときにちょぼ氏本人が『キャラ崩壊は運営から指示されていて仕方なくやっていた。』とツイートされていました。ちなみに該当ツイートはご本人によって消されています。単に運営がいい加減だったのか、それともちょぼ氏の代表作である「あいまいみー」のような作風を敢えて運営が求めていたのかはわかりませんが、ちょぼ氏本人はキャラ崩壊に反対だったそうです。

ちょぼ氏の4コマは今でこそ歩夢のコール&レスポンスにネタが使われたり、『無敵級*ビリーバー』のMVに大蛇のサスケや火星人のぬいぐるみなどの小ネタが拾われたり、サスケが公式グッズ化したりするなどの待遇を受けていますが、運営がクリエイターに自分のところのキャラクターのキャラ崩壊を推奨するのはいかがなものかと思います。そのちょぼ氏の漫画も、同じ分室の4コマである藤丸氏のスクフェス分室4コマと共に実質打ち切り状態と化しています。

 

アニメ版の重役スタッフが新メンバー加入に驚いてた件(ツイート削除もあり)や、4コマ漫画とはいえキャラ崩壊をクリエイターに推奨していた件、そしてそれがリークされた件、それから1.で述べたような明らかにキャラを大切にしていない本編のシナリオなど、流石に闇が深いのではと思ってしまいます。

 

あとがき

今回は自分が栞子加入をスムーズに受け入れられない理由を書き、気持ちの整理をさせていただきました。

栞子と叶える物語』とはよく言ったものだと思います。

 

栞子加入は「サンシャイン!!」のsaint snowみたいなものだという意見もありますが、saint snowが主役であるAqoursの描写と上手く両立できていたのに対し、栞子の場合は彼女の描写を優先するあまり一部を除く主役メンバーの描写が疎かになってしまっていたため、一緒にして考えるのはいかがなものかと思います。μ'sの絵里やAqoursのダイヤと一緒にする考えも見られますが、この2人は主役グループに加わることが事前に提示されていたため、いかにも後出しジャンケン感が拭えない栞子のケースと一緒にするのは筋違いな気がします。加えて、アニメ版の絵里の場合は加入前は栞子と同じくらい言動が高圧的でしたが、にこや凛が彼女に対する不満を露わにしていたり、理事長が学校のためにと焦る絵里のことを認めなかったりと、ヘイトコントロールが上手くいっていたと思います。ダイヤの場合はそもそも一期2話でポンコツが判明するなどの展開から、栞子や初期の絵里に比べてヘイトを溜めるリスクが少ない印象でした。自分はダイヤ推しでもあるため、『ダイヤのケースを栞子と一緒にしないで欲しい』という気持ちもあります。スクスタの栞子に関しては、理事長から絵里への対応みたいなある種のしっぺ返しがなかったり、劇中で不自然な持ち上げが見られたりするなどで敵対キャラとしてはヘイトコントロールが上手くいってなかったように思います。

おそらくアニメ版にも出る可能性はあるのでしょうが、スクスタよりも納得のできる描写を望みます。もちろん、栞子よりも既存の9人を丁寧にやるのが前提ですが。

そしてやっぱり、せつ菜はスクスタでは本当に散々だったため、アニメで救済されることを願っています。

 

余談ですが、栞子加入発表当時の画像のタイトルロゴがアニメ版と同じものであったため、スクスタの情報とアニメの情報を混同しそうで紛らわしく思います。

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(スクスタ版)

 

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(アニメ版)

 

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(ロゴはしっかり使い分けましょう。少なくとも自分はそう思います。)

 

それでは、今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

あとがき② 

最後に残った(?)道しるべ 〜虹ヶ咲のこれからについて〜 - スミダ屋®︎

 

あとがき③

スクスタ、ラブライブ版FGO説 - スミダ屋®︎

 

 

 

今、何て言ったの…?

 

 

(まだ何かあるよ)

 

 

 

 

 

そして……

ついにスクスタに栞子が本格的に実装されたその日、ゲームからこのような知らせが来ました。

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同じ学校で10人のスクールアイドルが活躍するのはスクスタだけ?

 

虹ヶ咲のアニメはスクスタとは異なるストーリーをやるそうですが、つまり栞子はアニメには出ないということでしょうか。

アニメがスクスタと同じ話ような話、同じようなキャラの扱いでは流石に困りますが、もしアニメが初期メンバーの9人以外にキャラを増やさないとするならば、おそらくスクスタとアニメで虹ヶ咲の方向性は分裂してしまうでしょう。

虹ヶ咲の明日はどっちだ…。